『ドクター・ドリトル』で涼しげな海の旅を追体験 トム・ホランドら豪華キャストが集結

 また、本作は子ども向けの映画として様々なメッセージも込められている。それと同時に妻であるリリーを亡くしたことによる心の喪失から立ち直ろうとする、一人の大人の物語でもあると言える。

 冒険の途中には妻を亡くしたドリトルと同じく、娘を亡くしたことへの喪失感と恨みを持ち続けているリリーの父・海賊王ラソーリ(アントニオ・バンデラス)も登場。今までドリトルと悲しみを分かち合えず、駆け落ちしたせいで娘は死んだと思い続けていたラソーリが、リリーへの愛を通してドリトルと心を通わせるシーンは観ている者の心も温かくする。

 もちろん、このような冒険には悪役もつきもの。ドリトルの大学時代の旧友であるブレア・マッドフライ(マイケル・シーン)は、ドリトルが“エデンの樹の果実”へ向かう途中で何度も阻止をしようとする。しかし、動物を味方につけているドリトルは、大砲から逃げることも容易だ。

 そして劇中、危機に陥ったマッドフライが言葉にするように、「優しく」することで良いことは返ってくる。そしてマッドフライのように、人に意地悪をすると自分にも災難が降りかかる。そういった大人が忘れかけていた簡単なことを思い出させてくれる映画でもあり、子どもたちは自然と「人に優しくしよう」という気持ちになることだろう。

参照

https://deadline.com/2023/07/robert-downey-jr-dolittle-most-important-films-1235433664/

■放送情報
『ドクター・ドリトル』
日本テレビ系にて、9月1日(金)21:00~22:54放送
※本編ノーカット
出演:ロバート・ダウニー・Jr.、アントニオ・バンデラス、マイケル・シーン、ジム・ブロードベントほか
声の出演:エマ・トンプソン、ラミ・マレック、トム・ホランド、オクタヴィア・スペンサー、ジョン・シナ、マリオン・コティヤール、セレーナ・ゴメス、レイフ・ファインズほか
日本語吹替版:藤原啓治、石田ゆり子、八嶋智人、せいや(霜降り明星)、粗品(霜降り明星)、小野大輔、朴ロ美、中村悠一、斉藤壮馬、沢城みゆき、花澤香菜、黒田崇矢、茅野愛衣、杉田智和、井上和彦、諏訪部順一、池田秀一、森功至、大塚芳忠、大塚明夫、増田俊樹、武内駿輔、沢城千春ほか
監督:スティーヴン・ギャガン
製作総指揮:ロバート・ダウニー・Jr. 、サラ・ブラッドショウ、ザカリー・ロス
製作:ジョー・ロス、ジェフ・キルシェンバウム、スーザン・ダウニー
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