『ドクター・ドリトル』で涼しげな海の旅を追体験 トム・ホランドら豪華キャストが集結

 8月18日に放送された『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』に続き、涼しげな海の旅を追体験してみたい人は必見。家族で楽しめる『ドクター・ドリトル』が日本テレビ系『金曜ロードショー』で放送される。

 主演は、ロバート・ダウニー・Jr.。動物たちを救い、世話をしていたが、妻リリーを亡くして心を閉ざしてしまったドクター・ドリトル役を務める。『アイアンマン』では経営者として、ヒーローとして力強い姿を見せているが、本作では正反対のような、人間とは関わろうとしないキャラクターを演じている。そうして家にこもり続けていたある日、少年トミー(ハリー・コレット)が負傷させてしまったリスを連れてきたことで、ドリトルは動物を救おうと自らを取り戻したように動き始める。そして女王の病を治すため、リリーがたどった“エデンの樹の果実”への危険な道を進むことになる。

 『ドクター・ドリトル』は過去にも、1967年にレックス・ハリソン主演で『ドリトル先生不思議な旅』、また1998年にエディ・マーフィによる現代風アレンジで映画化された。最新作となる本作でロバート・ダウニー・Jr.は製作総指揮、そして妻のスーザン・ダウニーも製作を担当しており、最近のインタビューでは本作が「過去25年間で重要な作品の一つになった」と語っている。

 イギリスの作家ヒュー・ロフティングが生み出したこの児童文学では、ドリトルは動物たちと会話することができるため、子どもたちにとっても夢のような物語だろう。ドリトルを取り巻く動物にはゴリラ、オウム、シロクマ、アヒル……など多様な動物たちばかり。登場する人間が少なく、その分動物たちがメインキャラクターとなっているので、声優には豪華な面々が勢ぞろいしている。

 トミーをドリトルの元に導くオウムのポリーを演じるのはエマ・トンプソン。動物たちの中でも頭脳派的なポジションで、ドリトルの心の穴をそっと埋めてくれる母親のような優しさもある。

 不安があると過呼吸になってしまうほど気弱なゴリラのチーチーをラミ・マレック、異状を嗅ぎ分ける犬のジップはトム・ホランド、ちょっと頼りない助手でアヒルのダブダブをオクタヴィア・スペンサー、シロクマのヨシをプロレスラーとしても知られるジョン・シナ、そして文句ばかり言っているダチョウのプリンプトンをクメイル・ナンジアニが演じている。それぞれの性格が違い、全員がとてもおしゃべりなので、ドリトルは家に引きこもっていても十分楽しめていたのではないだろうか。最初は理解できなかった動物たちの言葉も、視聴者の私たちも映画のパワーによって自然と理解できるようになっているのだから不思議だ。

 さらに、ドリトルに恨みを持つトラのバリーとして、『ハリー・ポッター』シリーズのヴォルデモートのイメージも強く、悪役が似合うレイフ・ファインズ。トミーをドリトルの元に連れ出し、町を颯爽と駆け抜けるキリンのベッツィとしてセレーナ・ゴメスが出演。また日本語吹替版では、オウムのポリー役を石田ゆり子、マフィアのアリ役を霜降り明星のせいやと粗品、ダチョウのプリンプトン役を八嶋智人が担当しており、それぞれ違ったギャグセンスが光るので、日本語・英語で2回楽しむこともできる。

関連記事