『こっち向いてよ向井くん』向井くんと美和子の別れの真相 赤楚衛二が下した涙の決断
「結婚」に対する価値観の違いはお付き合いの中でも大きな問題だ。『こっち向いてよ向井くん』(日本テレビ系)の第7話は、美和子(生田絵梨花)から元カレ宣言を受けた向井くん(赤楚衛二)が改めて2人の将来について考えを巡らせる。人が自分にとっての“幸せ”や “未来”を考えるときに、それは必ずしも結婚に結びつくものではないのだ。
美和子と付き合っていると思い込んでいた向井くんだが、実際は美和子にとっての元カレに過ぎなかった。その事実に大きなショックを受けるものの、向井くんはまだ美和子のことが忘れられない。そんな時に限って単身赴任中の父・隆(光石研)が帰ってきて、向井くんにお見合い話を持ちかける。さらに隆は、ことあるごとに向井くんの嫁候補を探してきては結婚の提案をするのであった。隆に悪気はないものの、デリカシーのなさに向井家は凍りつく。一方、美和子の父の亘(遠山俊也)もかつて、独身の叔母を「孤独で悲しい」と表現したことで美和子は長い間心に重りを抱えることに。この言葉のせいで美和子は結婚を幸せの指標にしたくないと思うようになってしまった。そして10年前に向井くんと別れた理由も、向井くんが結婚を意識して付き合っているとわかったからなのだ。
第7話では、結婚観の違いというディープな話題をさらに深掘り。これまで『こっち向いてよ向井くん』ではさまざまな理由から「結婚」に必ずしもプラスのイメージを持たない女性が登場してきた。麻美(藤原さくら)のように、制度に縛られることで夫の元気(岡山天音)が自分らしさを失ってしまうことへの拒否感や、洸稀(波瑠)のように結婚をゴールとせず今を楽しむ恋愛スタイルの者も。そして美和子もまた父親の言葉が気になって結婚に踏み切れずにいた。
だが美和子の心の中には少なからず葛藤もある。1人でいることへの寂しさは感じており、ついつい向井くんの優しさに甘えてしまう。このまま一緒にいられたらどれだけいいだろうと、何度も向井くんを呼び出してしまった。だが向井くんは美和子との結婚を見据えて一緒にいたのだ。「美和子はいつまでここにいるの? もう十分俺で休んだんじゃないの?」と切り出し、2人の関係に決着をつけようとする。
父や元気、洸稀との話を通して気持ちが固まった向井くんは、思い切って美和子に向き合い、「全部わからない」と今の思いをぶつける。向井くんは、一緒にいても未来が描けない美和子との関係に一度ピリオドを打ったのだ。10年も忘れられずに大切にしてきた美和子を自らの意思で断ち切る強さ、そして同じ方向を向くことができなかった悔しさ、切なさ、その全てを涙目で歪ませた顔が物語る。だが苦悶の表情を美和子には見せることなく、ただ関係を終わらせたのだ。