生瀬勝久、橋本じゅん、岡部たかし 『ハヤブサ消防団』の“怪しすぎる”バイプレイヤーたち

 立て続けに起こっている放火と思われる火事、その放火犯という濡れ衣を着せられていた浩喜(一ノ瀬ワタル)の不審な死、ハヤブサ地区で太陽光発電事業を推し進めようとする真鍋(古川雄大)や、次第に太郎(中村倫也)との距離が近くなっていく彩(川口春奈)の真の目的と正体などなど、様々な謎がどんどん広がっていく『ハヤブサ消防団』(テレビ朝日系)。

 その中でも特に真相を明らかにしたいのは、消防団の部長・賢作(生瀬勝久)が巻き込まれ、死にかけるまでになってしまった連続放火事件だろう。太郎は事件のことを少しずつ調査をしていて、浩喜の無実や被害者の間にある共通点を見つけるなど真相に繋がるであろう事実を見つけ出しているが、真犯人の目星はついていない。

 太郎はあまり疑っていないようだが、もしかしたら放火犯は消防団の中にいるかもしれないのだ。そう考えてしまうのは、“札付きのワル”と言われていた浩喜が太郎に野菜苗を譲ったように、人には思いがけない一面があるからだ。消防団員たちに“裏の顔”があってもおかしくはない。また、彼らを演じているのが生瀬勝久、橋本じゅん、満島真之介、岡部たかし、梶原善と様々なドラマや映画でメインキャストとしても名バイプレイヤーとしても活躍する面々だということも一因だろう。みな、何かしらの作品で印象に残る悪役やどこか怪しい役を演じている。

 寡黙で強面、「気軽に話しかけてくれるな」という雰囲気が漂っている賢作を演じている生瀬は、『相棒』(テレビ朝日系)シリーズで「平成の切り裂きジャック」と呼ばれた凶悪殺人犯・浅倉禄郎を演じていた。朝倉は東京地検で優秀な検事として働きながら、裏では売春を行っていた女性を次々に殺していたのだ。

 賢作にいつも食ってかかる郁夫を演じている橋本は『仮面ライダーリバイス』(テレビ朝日系)で、政府特務機関であるフェニックスの長官・赤石英雄を怪演している。フェニックスは敵組織・デッドマンズに対抗するべく作られた組織で仮面ライダーリバイスの生みの親ともいえる存在だったが、赤石は長官という立場でありながらなんと裏でデッドマンズと繋がっていたのだった。

 役場に勤める、ややおっとりした性格の森野を演じる梶原善はNHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』で暗殺を請け負う下人・善児を演じていた。どんな人でも顔色ひとつ変えずに暗殺する善児が登場するということは、必ず誰かが死ぬことを意味しており、彼をきっかけにストーリーが展開することもあった。

関連記事