髙橋海人×森本慎太郎、『だが、情熱はある』出演を経て 「知らなかった感情に出会えた」
オードリーの若林正恭と南海キャンディーズの山里亮太、2人の半生を描く実話に基づいたドラマ『だが、情熱はある』(日本テレビ系)が話題を呼んでいる。
若林役を演じるKing & Princeの髙橋海人、山里役を演じるSixTONESの森本慎太郎をはじめとするキャスト陣の演技力や、持ち物や生活環境における再現度の高さ、心を熱くさせる物語など、視聴者を惹きつける理由はさまざまだ。
作品の主軸を担う髙橋と森本は、この反響をどう受け止め、作品のどんなところに魅力を感じているのか話を聞いた。(取材は5月某日)
森本慎太郎から見た髙橋海人は「悔しいぐらいに天才」
ーードラマも後半に入りましたが、実際に放送を観てどのようなことを感じていますか?
髙橋海人(以下、髙橋):慎ちゃん(森本慎太郎)の目つきが変わってきているなと感じます。特に第6話での山里さんとしずちゃんが自分たちに合う形の漫才を見つけて、お客さんから笑いをとったシーンは鳥肌が立ちましたね。
森本慎太郎(以下、森本):僕は、毎週のように「やっぱこいつハンパねえ、すげえや」って思ってます。悔しいぐらいに天才なんですよね。その一方で一視聴者としてめちゃくちゃ楽しんでいる自分もいるんですよ。この前、スタジオでふたりとすれ違った時なんて「オードリーだ! 春日だあ!」って興奮しちゃいましたもん。
髙橋:僕らと一緒に写真撮ったもんね(笑)。
森本:そう。その時点で山里さんが言う“小物感”が出ちゃってたんだよね。
髙橋:でも、今日も南海キャンディーズのふたりが楽屋から出てくるのを見て「すげえな、売れてえな、俺らも」って思ったよ? 南海キャンディーズは僕らよりも先に売れているので、スタッフさんが近くにいる様子が、すごく大所帯に見えて。
森本:やっぱり台本からは受け取れない感じがあるよね。すごく良い刺激を受けているなと思います。
ーーふたりの関係に変化はありましたか?
髙橋:良くも悪くも変わっていないです。というのも、現場で会わないんですよね。
森本:今日で会うのは4回目とか?
髙橋:そうだね。これから「たりないふたり」のパートを一緒にやっていく中で、また変わるのかなと思います。だっていま、春日(戸塚純貴)とのシーンを撮影しながら「春日、うざいな」ってちょっと思っちゃってますもん。山ちゃんに対しても、そう思っちゃうかもしれません。
ーーなるほど(笑)。
髙橋:ただ、正直なところ、今後の展開が、まだ決まりきっていないんですよ。プロデューサーさんたちの中で、いろいろな案があるみたいで。僕らも知らないんです。
森本:最初の構想ともだいぶ違うしね。何話で合流するかも、わからないんです。
髙橋:でも、それが楽しいんですよね。全員が情熱と愛を持って臨んでいるので、そこにも鼓舞されますし。団結感と情熱を持ったまま、最後まで丁寧にやり切れたら、満足のいく作品を作れたなと思えそうだなと思っています。
森本:マジでそうだよね。本当に皆さんの熱がすごいんです。
髙橋:セット1つ取っても、本当に細かいんですよ。例えば、ドラマでは映らない部分ですが、若林さんの机の中には、若林さんが昔集めていた消しゴムのフィギュアが入っていて。
森本:わかる! 山里さんの部屋も、当時の部屋の写真を見ながら「ここに飾っている紙、1枚分、内側に入れて」とか超細かいところまで再現していて、すごいんです。
髙橋:こんなありがたい現場、なかなかないよね。見えないところまでこだわれるのって、スタッフさんの愛じゃないですか。それを知っているからこそ、こっちも、うやむやでやってられないですよね。愛に応えるようにやっていかないとって気が引き締まります。
『だが、情熱はある』はただのエンタメにあらず 激戦の時代を生き抜いた芸人の“エール”
『だが、情熱はある』(日本テレビ系)は毎回、「この物語は友情物語ではないし、サクセスストーリーでもない」という水卜麻美アナのナレ…
森本:いや、本当に。スタッフさんももちろんなのですが、共演者の皆さんの本気度もすごいよね。たとえば、僕の相方のしずちゃんを演じている“望生たん”なんて「気持ちを作りたいから、南海キャンディーズとして、一緒に撮った写真を待ち受けにしていい?」って聞いてくれて。
髙橋:えー、そうなんだ!
森本:そんなこと言われたの初めてだったから対応に困って「い、いいよ。俺もした方がいいの?」って聞いたら「いや任せる」って言われました(笑)。
“ライバル”木村拓哉もリアタイ、周囲の反応は?
ーー周囲の方からの反響はありますか?
髙橋:嬉しかったのが、木村(拓哉)さんが見てくださっているようで……。
森本:マジ!? (今期のドラマで主演を務めているという意味で)ライバルだよ? 今は。
髙橋:そうだけど、第1話をリアタイしたみたいよ? 放送が終わった直後に「似てるけど似てない、ふたりが。すごくいいドラマだな」「最後まで駆け抜けろよ」って言ってくださって。こんな追い風ないよなって感動しました。
森本:えー! 初めて聞いた。
髙橋:慎ちゃんと会うの久々だもんね。「この人に言ってもらえたよ」って今日久々に共有できたもん。
森本:たしかにね。あ、木村さんをライバルって言ったことはカットしておいてください。
髙橋:(笑)。「カットしておいてください」までセットで記事にされちゃいそうだね。
ーー(笑)。森本さんは、周囲の方からの印象的な反響はありましたか?
森本:しずちゃんを演じる(冨田)“望生たん”が、しずちゃん本人に会ったようなのですが、僕のことを「本当に嫌い」とか「嫌なやつやわ」って言ってくれていたようで(笑)。普通だったら傷つくことだと思うんですけど、それがすごく嬉しかったんですよね。当時の山里さんを知っている人が、俺を嫌うって最高の褒め言葉じゃないですか。
髙橋:たしかに褒め言葉だよね、この作品に関しては。
ーー爆笑問題さんやマヂカルラブリーさんなど、ラジオで話題にしていらっしゃる芸人さんも非常に多い印象です。それがプレッシャーになることはないのでしょうか?
髙橋:あまり気にしないようにしていますね。もう若林さんとオードリーのことだけを考えて、このままやっていきたいなって。
森本:印象的なので言うと、フジモン(藤本敏史)さんから「俺出してや」って連絡がきましたね。でも、自分からは絶対に聴かないようにしています。いろんな現場で「〇〇さんが、こういうこと言ってたよ」って聞いたり、連絡が届いたりするのはしょうがないとして、反響を気にしてたらプレッシャーに感じちゃいそうだなと思うので、終わってから全部回収したいです。
髙橋:じゃあ、さっきの木村さんからの感想、めちゃくちゃ食らったでしょ?
森本:いや、びっくりしたよ。めちゃくちゃプレッシャー(笑)。