古川琴音が『ペントレ』で最も驚いたシーンは? 山田裕貴ら共演者たちの“強さ”を明かす

 “第6号車の人々”という新たなキャラクターが登場し、緊張感を増している金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(TBS系)。個性豊かなキャラクターたちの中でも、もっとも自由奔放で、序盤はトラブメーカーともいえる人物だったのが、古川琴音演じる渡部玲奈だ。そんな玲奈も乗客たちと極限状態を一緒に過ごす中で、少しずつ変化をみせはじめている。これまで演じてきた役柄の中でもひときわクセのある役柄を古川はどう演じたのか。玲奈を演じることで起きた変化、共演者から受けた影響など、じっくりと聞いた。(編集部)

「玲奈の本心にある弱い部分はどこで出せるか」

――古川さんから見た本作の魅力を教えてください。

古川琴音(以下、古川):ジャンルを括れないところが一番面白いなと思っています。SFでもあるし、アドベンチャーでもあるし、ラブストーリーもあるし、ヒューマンドラマもあるし。かといって、全部を詰め込んだ感じではなくて、それが自然に物語の中に存在しているのが一番の魅力だと思います。

――これまでの撮影で、新鮮だった経験はありましたか?

古川:私のクランクインから2日目に、伊豆大島に行って、崖の上で撮影をしました。撮影場所から近い場所に車がつけられなくて、片道40分、みんなで崖に行ったんです。そのときに「これから本当にサバイバルに入るんだ!」って、ある意味このドラマに歓迎されたような、「これからこういう世界が始まるんだぞ!」というメッセージをもらったような気がして、すごく印象に残ってます。

――ここまで玲奈というキャラクターを演じてきて、いかがですか?

古川:自由奔放でちょっと非常識だったり、協調性がなかったり、思い切った行動するのが楽しくもあります。ただ、周りにうまく馴染めない“孤独”みたいなものに若干共感するようなところもあって。そういう玲奈の寂しい心を感じて悲しくなったりもして、気持ちがジェットコースターみたいな感じです。でも総じて、演じていて楽しいなと思います。

――玲奈を演じるにあたって心がけていることは?

古川:一番は、悪気がない、ということ。あとは、「玲奈の心はどこにあるんだろう」って意識するようにしています。派手なアクションとか、強い言葉にキャラクターが引っ張られがちなんですけれど、そういう部分じゃなくて、玲奈の本心にある弱い部分はどこで出せるかな、と考えながら演じています。

――古川さん自ら提案した、玲奈の設定などはありますか?

古川:監督とよく話し合ったのは、衣装のこと。私は、玲奈にとって衣装やファッションは武装だと思っていたので、「自分はこういう人間です」っていうものを強く発信していかないと玲奈ではないなと思ったんです。それで監督に、「玲奈が持つ毒の部分が見える衣装がいい」という話をしたら、「じゃあ大胆に肌を見せてみよう」「アクセサリーももっとたくさんつけてパンクな精神が見えるようにしよう」と、玲奈の内面と外面がマッチするような衣装が決まりました。

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