『らんまん』万太郎にとって植物は“命そのもの” 大東駿介演じる倉木にも届く静かな気迫

 万太郎の気迫が通じたのか、倉木は植物標本を返した。だからと言って、倉木が態度を改めることはない。「とった証拠は? 俺は拾っただけだぞ」と倉木は白を切る。竹雄と取っ組み合いになるも、えい(成海璃子)がそれを止めた。

 その後、万太郎は倉木とえいの息子・健作(渋谷そらじ)が熱を出していることを知り、様子を見せてもらう。体が弱かった幼い頃を思い出して、いても立ってもいられなくなったのだろう。長屋の人々も巻き込んで、万太郎は健作を看病した。「ケン坊、偉いのう。大丈夫じゃ。もう大丈夫じゃ」と優しく声をかける万太郎を、倉木はなんとも言えない表情を浮かべて見つめていた。結局、倉木は万太郎に礼も言わずに長屋から立ち去ってしまうのだが、素直に礼を言えなくなるほどの目にこれまで遭ってきたのかもしれない。

 翌朝、万太郎は差配人のりん(安藤玉恵)から部屋が空いていると聞き、ここに住みたいと申し出る。ドクダミが咲く薄暗い根津の長屋での新たな暮らしが始まりそうだ。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『らんまん』【全130回(全26週)】
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:神木隆之介、浜辺美波、志尊淳、佐久間由衣、広末涼子、松坂慶子ほか
作:長田育恵
語り:宮﨑あおい
音楽:阿部海太郎
主題歌:あいみょん
制作統括:松川博敬
プロデューサー:板垣麻衣子、浅沼利信、藤原敬久
演出:渡邊良雄、津田温子、深川貴志ほか
写真提供=NHK

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