仁村紗和が『わたしのお嫁くん』をかき乱す 美しい所作から放たれる強烈な個性

 強烈なライバルが“お嫁くん”を奪いにかかる。現在、フジテレビ系にて放送中の『わたしのお嫁くん』が、盛り上がりを見せている。本作は、営業部のエースにして理想のお嫁さん的存在でもある速見穂香(波瑠)が、実は“汚部屋”で暮らすズボラ人間だというギャップからはじまる物語。そんな速見を支えていたのは、共にルームシェアをする山本知博(高杉真宙)だ。家事が完璧で料理も上手な山本は、“お嫁くん”として速見と同居しながら恋のチャンスを伺っていた。

 だが、いよいよ速見と山本の恋に進展があるか......と思った矢先に、割って入ったのが仁村紗和演じる赤嶺麗奈である。赤嶺の存在はとにかく強烈。その個性の強さゆえに初登場の瞬間から脳裏に焼き付いて離れないという視聴者も多いだろう。そんな赤嶺を演じる仁村と、赤嶺というキャラクターの魅力について紐解いていきたい。

 仁村は2014年に芸能界入りし『ヤヌスの鏡』(フジテレビ系)、『地獄少女』(2019年)などに出演。連続テレビ小説『おちょやん』(NHK総合)では、主人公・千代(杉咲花)が働く芝居茶屋「岡安」の先輩お茶子にあたる節子を演じた。仁村のしっかりとした美しい眉は芯の強さを感じさせ、彼女が出演するCMやMVでもつい見惚れてしまう魅力がある。コロナ禍を生々しく描いた『あなたのブツが、ここに』(NHK総合)では主役の山崎亜子を演じ、シングルマザーのキャバ嬢がコロナ禍に困窮しながらも宅配ドライバーとして前向きに生きる姿が好評価を得た。

『あなたのブツが、ここに』は “withコロナ”を生きるすべての人への応援歌

気づけば、世界がコロナ禍に飲み込まれてから2年半以上の月日が経っていた。その間にもエンターテインメントの作り手たちは「Show …

 ここで驚くのは、これらの作品と『わたしのお嫁くん』での仁村の姿が大きくかけ離れているということだ。『わたしのお嫁くん』での仁村はコメディエンヌとしての才能を遺憾無く発揮。無視できない魅力を放ち、視聴者の話題をかっさらっていく。これまで、この突き抜けた演技を封印していたと思うと、『わたしのお嫁くん』以降のキャリアがどうなっていくのかにも期待が膨らむ。

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