『だが、情熱はある』森本慎太郎の憑依っぷりがすごい 髙橋海人の“若林っぽさ”も進化

 そして、若林を演じている髙橋の“若林っぽさ”もさらに進化している。とくに熱かったのが、オーディションでのひとり語りのシーン。私は、一瞬だけ目を閉じて彼の台詞を聞いてみた。すると、まるで『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、近況を話す若林の言葉を聞いているかのよう。若林の話を、「なるほどね」と相槌を打ちながら聞いている春日がそこにいるかのような不思議な気分になった。

 ビジュアルはまったく違うのに、舌ったらずなしゃべり方や、少し肩をすくめる歩き方。さらに、その横に相方の春日(戸塚純貴)が立つと、“オードリー”が出来上がる。実は堅実に人生を歩もうとしていた春日と、自ら茨の道に飛び込もうとする若林。纏っている雰囲気とは真逆の中身を持っているところも、オードリーっぽいなと思わされた。

 それにしても第2話は、「お好み焼きが美味しかった」の一文で、ここまで目頭を熱くさせられるとは思わなかった。劣等感やネガティブ、負の感情を抱いている2人が主人公の物語なのに、どうしてこんなに心が熱くなるのだろう。やはり、2人のなかに秘められた“情熱”がこちらに伝染しているのだろうか。ジメっとするのにスカッとする不思議なドラマの世界観に、これからも酔いしれたい。

■放送情報
新日曜ドラマ『だが、情熱はある』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30〜放送
出演:髙橋海人(King & Prince)、森本慎太郎(SixTONES)、戸塚純貴、富田望生、三宅弘城、池津祥子、ヒコロヒー、渋谷凪咲(NMB48)、中田青渚、箭内夢菜、森本晋太郎(トンツカタン)、加賀翔(かが屋)、賀屋壮也(かが屋)、藤井隆、坂井真紀、白石加代子、光石研、薬師丸ひろ子
脚本:今井太郎
演出:狩山俊輔、伊藤彰記
プロデューサー:河野英裕、長田宙、阿利極
チーフプロデューサー:石尾純
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/daga-jyounetsu/
公式Twitter:@daga_jyounetsu

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