『舞いあがれ!』福原遥が切り拓く町工場の未来 なにわバードマンOBが大きな味方に

 『舞いあがれ!』(NHK総合)第99話では、舞(福原遥)が御園(山口紗弥加)から「オープンファクトリー」を提案される。地域の町工場と協力して、一般のお客さんを工場に呼ぶオープンファクトリーであれば、工場を見てもらったり、ものづくりを体験してもらったりして、地域住民に町工場のことを知ってもらうことができる。

 物語冒頭、舞は町工場の未来を気にかけていた。正直、どの町工場も経営は厳しい。舞は御園に「騒音対策で、更にお金かかってしもたら、みんな続けていけません」と打ち明ける。御園は舞の心を見透かすように「なんとかしたいんだ?」と問いかけていた。御園が教えてくれたオープンファクトリーに、舞は希望を抱いている。

「町の人と工場の間にある壁、壊せる気ぃすんねん」

 めぐみ(永作博美)から紹介され、2代目社長が集まる経営勉強会に参加した舞は、オープンファクトリーを提案する機会をうかがう。そんな折、聞こえてきたのは、騒音レベル基準内にもかかわらず、近隣住民から苦情がきたことを嘆く声や万年人手不足に悩まされる工場の現状だった。舞は意を決して、「オープンファクトリー、一緒にやりませんか?」と働きかける。その場にいる一人一人の顔を見て、丁寧な話し口で説明する舞の姿を見ていると、その真剣さが十分に伝わってくる。しかしイベントを実施するためには、休日も工員に働いてもらうことになる。その場にいた全員が舞の提案に聞き入ったものの、「ただでさえ忙しいのに、イベントに人手割かれへんで」「工場に一般人入れて、問題でも起きたらえらいこっちゃやしな」と課題が浮き彫りになった。

 町工場の未来のためになんとか行動を起こしたい舞だが、現実は厳しい。席に戻った舞は唇を噛む。そんな舞に的場(杉森大祐)が声をかけた。オープンファクトリーに興味を抱いていた的場は、舞と同じく、東大阪を盛り上げようと奮闘している市役所の担当者に「相談してみたらどうですか?」と舞に伝える。「俺にできることあったら手伝います」という的場の心強い言葉に、舞の表情がパッと明るくなった。

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