吉高由里子、北村匠海の悔し顔が「たまらなく好き」 『星降る夜に』の手話は究極の芝居
命の始まりに立ち会う産婦人科医と、命の終わりと向き合う遺品整理士。現在放送中の『星降る夜に』(テレビ朝日系)で10歳差の鈴と一星を演じ、大人のラブストーリーを紡いでいるのが、吉高由里子と北村匠海だ。
第1話の夜空の下のキスシーンから始まり、第2話の踏切で伝えた「好きだ」。久々のど直球な恋愛ドラマの展開も大きな話題となった本作で、鈴と一星を演じている吉高と北村にインタビュー。本格ラブストーリーへの思いと2人の関係性に迫る。
「飾らない“人の良さ”がある」
――お互いの最初の印象と現場で見えてきた意外な一面を教えてください。
吉高由里子(以下、吉高):第一印象は、いろいろなことを見てきた目をしているなと感じました。
北村匠海(以下、北村):(笑)。
吉高:悟りを開いているような……落ち着いているなって。そういうローテンションな感じもありつつ、ゲームをするとめっちゃ悔しがって笑うんですよ。
――ジェンガバトルの動画でその“悔し顔”、拝見しました。
吉高:その顔がたまらなく好きですね。「気持ちいいー!」ってなります。
北村:衝撃的なぐらい全部強いんですよ。現場に卓球台があって、卓球で挑んだんですけど、それも負けました。まさか負けるとは思ってもいなかったです。
吉高:「うわ、マジだる!」とか言われるんですけど、人から「だる!」って言われて、「こんなに嬉しいことある?」って思います(笑)。
北村:だるいんですよ!(笑)
吉高:だるい⁉️ ごめんね!
――勝ったことは1回もない?
北村:卓球は一度だけ勝ったんですけど、まさかの4回負けて一度だけです。
吉高:早押しも勝ってるよ。
北村:早押しクイズは、僕が勝っているんですよね。いろんなゲームをやろうと言われて、撮影の合間にやるんですけど、唯一、今、早押しクイズだけ勝ててます。
――北村さんは吉高さんの印象はいかがですか。
北村:いろいろな作品で拝見していたし、振り返れば『太陽と海の教室』(フジテレビ系)というドラマから、実は同じシーンはないけど、同じ作品に出ていることがありました。なので、印象で言うと、それぞれ役の空気はあれど、どの作品を観ても、ずっとブレなくありました。実際にお会いしても、変わらなかったというのがすごく印象的というか、飾らなさがあるなと。一緒にバラエティー番組に出ているときも、バラエティーの吉高さんの空気と、現場の芝居していないときの吉高さんの空気は本当に変わらなくて。それぐらい飾らない“人の良さ”があるなと思っています。
――お互いに役に入っているときにすごいなと思う瞬間はありますか?
吉高:意識を背中に持っていきながら、周りを把握して、手話で伝えながら、目でも伝えるみたいな、やることがいっぱいあるんですよ。それで、すごく一星でいるんですよね。すごいねぇと思って。“伝わらないな”という感情も本当に表情に出るんだなと思って。一緒に向き合ってお芝居をしていて、楽しいです。
北村:手話に意識を取られると「今のは聴者っぽいです」と言われるんですよ。あと、“背中の視野”もそうなんですけど、“耳の視野”を意識するというか。なおかつ、手話をするときにも「あなたは今、相手に意識を飛ばしていますけど、これを自分に収めて」とか、究極のお芝居みたいなところがあって。監督からも指示があるんですけど、どちらかというと、ほぼ手話監修の方から芝居のアドバイスをもらっている状況ですね。
吉高:本当に言われたことがないし、これからも言われることがないんじゃないか、という角度からの言葉だよね。
北村:手話ってかなりお芝居に近いなと感じています。背中が聴者っぽくなっているときは、背中をさすられるんです。
吉高:違う違うって。
北村:なので、具体的に何をしているというよりは、意識している、という感じですね。
――なるほど。北村さんから見て、吉高さんが役に入ったときにすごいなと思うところは?
北村:感情の弾ませ方がすごいなと、僕は一星として思いました。一緒に芝居をしていて、笑うまでに至るスピードとか、泣くまでに至るスピード、ワンシーンの中でも、いろいろな方に鈴として弾ませているのを受けていると、すごく面白くて。こんな表情豊かな魅力的な鈴に映るんだなという瞬間がいっぱいありますね。
吉高:褒められた(ガッツポーズ)。
北村:困っちゃうから(笑)。