吉高由里子、北村匠海の悔し顔が「たまらなく好き」　『星降る夜に』の手話は究極の芝居

大石静の脚本が持つ熱量の高さ

――吉高さんは『知らなくていいコト』（日本テレビ系）や2024年放送の大河ドラマ『光る君へ』（NHK総合）と大石静さん脚本の作品が続きますが、『星降る夜に』については大石さんとお話しされたりしましたか？

吉高：「いつ一星のことを好きになったんですか？」って聞いたら、「そんな馬鹿な質問しないでよ！　いつじゃないのよ、落ちてるのよ！」みたいな感じのやりとりはしましたね（笑）。あぁそっか、落っこちたところから始まってるんだよな、と思いました。感情が大きく書かれているト書きも多いし、今までの台本とは違うなと感じました。

――北村さんは脚本について、大石さんとお話しされたりしましたか？

北村：僕は大石さんと直接お話をする機会はほぼなかったんですが、ストレートなト書きだったり、読めば読むほど、自分に恥ずかしさがこみ上げてくるようなシーンがたくさんあって。それでいて、言葉の強さというか、手話で表現している一星のセリフも、これは手話とか関係なしに書いているんだろうなということがいっぱいあるんです。だからこそ伝わるものや物語として成立するもの、その力強さや臆さなさを感じます。本当にエネルギーの大きい作品だなと本を読んでもわかるので、そこに何とかエネルギー負けしないように、毎日頑張っています。監督の深川（栄洋）さんが「どんどん新しい人物が出てくる。本当にてんこ盛りだよね。大石さんの脚本は」と言っていて。確かになと思いました。とにかく上乗せ、上乗せの力で、間引かない。全員が全部入りというか。

吉高：大石さんが書くからそうなるのかなと思うんですけど、今の現代的な恋愛ものではなくて、スピーディーでエモーショナルな空気があって、すごく熱量が高い伝え方をする物語だなと感じますね。

―― 本作のような直球ラブストーリーを演じていてどういう面白さを感じますか？

吉高：潔いなと感じます。変な駆け引きだったり思わせぶりな感じもなくて。まっすぐに来られるから、こっちもまっすぐになっていく。そのまっすぐとまっすぐが相乗効果で、さらにスピードを上げていくような感じだなと。

北村：たぶん、どんな人にも恋愛をしていたら、ドラマみたいな瞬間は意外と転がっていると思うんですよね。夜景がデートスポットになるのは、僕はドラマの影響だと思っていて。恋愛ドラマが与える影響は、世の中のいろんな恋愛に多分作用しているんだろうなって。だからこそ、僕は今までストレートな恋愛系ドラマをあまりやっていないので、劇的さというか、ドラマだからこそみたいなことが、今後どういうふうにいろいろな人のリアルになっていくのかなと思いながらやっています。

――本作から始まる2023年の抱負を教えてください。

吉高：医療ものと恋愛ものは苦手意識があったんですけど、今回ダブルパンチで合わさってしまって。私にとってドラマでは11年ぶりのラブストーリーなのかな。11年分をここに全部捧げたいと思います。

北村：すごい！　急に重荷になってきた（笑）。

吉高：そうだよ？（笑）

――今回、11年ぶりにやろうと思った理由は？

吉高：プロデューサーさんの熱量もあるんじゃないかなと思います。でも、ここまでストレートだと楽しもうとなるし、すごく新鮮ですね。ラブストーリーはこんな感じだったか、とか。初体験ぐらいの話になってきているかもしれない（笑）。

北村：僕もラブストーリーってこんな感じなのかという感じでやっているので。これまでやってきた作品だと、僕の場合、相方が亡くなっちゃうことが多くて。悲しくて泣くシーンは、今までいっぱいやってきたんですけど、今回はそういうこともなく。制服を着た青春ラブストーリーも若干変化球ものしかやってこなかった節があるので、大人のラブストーリーを今回やってみて、すごくいいなと思いました。

吉高：チャリ2ケツとかするのかな!?

北村：（笑）。最初は「純粋なラブストーリーってどんなのだろう？」と思って現場に行ったんですけど、すごく楽しくて。今はエネルギッシュだなと感じています。この作品で今年がスタートしているので、元気いっぱいに頑張ります！

■放送情報
『星降る夜に』
テレビ朝日系にて、毎週火曜21:00～21:54放送
出演：吉高由里子、北村匠海、ディーン・フジオカ、千葉雄大、猫背椿、長井短、中村里帆、吉柳咲良、駒木根葵汰、若林拓也、宮澤美保、ドロンズ石本、五十嵐由美子、寺澤英弥、光石研、水野美紀
脚本：大石静
監督：深川栄洋、山本大輔
ゼネラルプロデューサー：服部宣之
プロデューサー：貴島彩理、本郷達也
音楽：得田真裕
制作：テレビ朝日、MMJ
©︎テレビ朝日
公式サイト：https://www.tv-asahi.co.jp/hoshifuru_yoruni/
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