『舞いあがれ!』福原遥&永作博美、制作統括も絶賛の4年の変化 母と娘から社長と社員に

 『舞いあがれ!』(NHK総合)第17週「大きな夢に向かって」では、2013年8月、舞(福原遥)が営業部エースとして株式会社IWAKURAを支える姿が描かれている。舞は母であるめぐみ(永作博美)を「社長」と呼び、口調も自然と敬語に変化。岩倉家では母と娘であるが、IWAKURAでは社長と社員という関係性であることが強く表れている。

 制作統括の熊野律時は、舞とめぐみについて「この4年で大きく変化してきたというところを意識的に描いています」と語る。第16週までの舞は社会人経験はゼロ、ハカタエアラインへの就職が1年延期となり「手伝う」という意識の中でIWAKURAに顔を出していた。嫌味を言う事務員の山田紗江(大浦千佳)をはじめに社員からの呼び名や扱いは「お嬢さん」であり、いつかはパイロットとして旅立つ人だと思われていたが、内定を辞退し、初めての営業職ながらも仕事を獲得してくるまでに人としても成長していった。第77話では、舞がIWAKURAを「うちのチーム」と呼ぶシーンもある。

「4年間の中でいろいろな経験や仕事をしてきた舞は、周りからの信頼も勝ち得てきました。会社の中で働くいち社員としての自覚が芽生えてくれば、お母さんとはいえ、職場においては社長に対しての言葉遣いや振る舞いになるはずです。めぐみも会社に娘を入れて、『この子、本当に頑張っていけるかしら』という不安を持ちつつ、『一緒に頑張っていくしかない』というどこか親子の関係が職場においても出てしまっていたのが第16週まででしたが、舞がしっかり仕事をする人間として自立していった過程を見て、めぐみ自身も社長と社員として向き合うようになっていった。IWAKURAの一人の社員として舞がそこの位置まできているんだというのは、周りとのやり取りの中で演技においても自然な形で表現していただいています」

 第77話冒頭、1分ほどの短いアバンで描かれるのは、舞が営業先で堂々と商談を交わし、IWAKURAに営業車で戻ってくる姿だ。ここでの4年の月日の経過は、東大阪の町工場への取材の中で4~5年くらいが入社からエースまでに成長するリアリティのある年数だと聞いた上で設定しており、視覚的にパッと舞の成長を感じられる場面として車の運転をインサートしている。そこには演じる福原遥自身がドライブが大好きというのも、少なからず気持ちが演技に乗っている要素なのかもしれない。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
出演:福原遥、横山裕、高橋克典、永作博美、赤楚衛二、山下美月、目黒蓮、長濱ねる、高杉真宙、山口智充、くわばたりえ、又吉直樹、吉谷彩子、鈴木浩介、高畑淳子ほか
作:桑原亮子、嶋田うれ葉、佃良太
音楽:富貴晴美
主題歌:back number 「アイラブユー」
制作統括:熊野律時、管原浩
プロデューサー:上杉忠嗣
演出:田中正、野田雄介、小谷高義、松木健祐ほか
主なロケ予定地:東大阪市、長崎県五島市、新上五島町ほか
写真提供=NHK

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