西野七瀬、“集中力”が勝負だった『イチケイのカラス』裁判官役 田中亮監督の言葉が励みに

西野七瀬、裁判官役は“集中力”が勝負だった

 2022年はドラマ『恋なんて、本気でやってどうするの?』(カンテレ・フジテレビ系)や『連続ドラマW シャイロックの子供たち』(WOWOW)、ヒロインを務めた映画『恋は光』のほか、舞台やCMなど多岐にわたる活躍を見せた西野七瀬。1月13日から公開中の映画『イチケイのカラス』では、竹野内豊演じる主人公・入間みちおの後輩裁判官・赤城公子を演じている。そんな西野に、撮影現場でのエピソードやプライベートの話について語ってもらった。

『アンサング・シンデレラ』以来のタッグ、田中亮監督からの嬉しい言葉

ーー好評を博した人気ドラマの劇場版になりますが、お話を聞いたときはいかがでしたか?

西野七瀬(以下、西野):すごく人気のあるドラマだということはもちろん知っていたので、お話をいただいたときは嬉しかったです。田中(亮)監督とまた一緒にお仕事ができる喜びもありました。

ーー田中亮監督とは2020年に放送された『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系)でご一緒されていたんですよね。

西野:『アンサング・シンデレラ』のときからお変わりなくでした。でも、今回現場に入って、田中監督に「すごくいい時間の過ごし方をしてきたと思った」というようなことを言っていただけて。前回から約2年の間に私が出演した他の作品でのお芝居も見てくださった上でそう言っていただけたと思うんですけど、それは自分では絶対にわからないというか、監督だからこその視点だと思うので、その言葉はすごく嬉しかったです。励みになりました。

ーー西野さんは劇場版からの参加となりましたが、現場にはすんなりと入れましたか?

西野:始まる前はちょっと緊張していたところもあったんですけど、実際に入ってみたら全然そんな心配はいらなかったというぐらい素敵な現場でした。今回は劇場版から参加されるキャストの方が多かったこともあって、みなさん一緒に「これからよろしくお願いします」という感じだったんです。なので、ちょっと心強いというか、そういう意味での安心感もありました。

ーー確かにドラマには出ていなかった方が多いですね。

西野:そうなんですよ。もし1人とか2人だけが初参加だったら本当に「お邪魔します……」というような感じだったと思うんですけど、そうではなかったのでありがたかったです。

ーー『イチケイのカラス』の魅力といえば、竹野内豊さん演じる入間みちおのキャラクターだと思いますが、実際に竹野内さんと共演されてみていかがでしたか?

西野:竹野内さんと入間さんがどっちがどっちかわからなくなるぐらい、2人が本当に似ているんです。竹野内さんじゃないと入間みちおの役はできないと思いますし、考えられないなと思いました。それくらいシンクロ率がすごくて。入間みちおという人物がすごくリアルに感じられて、竹野内さんがお芝居していないように見えるくらい自然だったので、「どうやってるんだろう?」と。本当にすごいなと思いました。

ーー実際に竹野内さんに聞いてみたりは?

西野:あ~、聞いてみたらよかったですね。「どうやってるんですか?」って。今度会ったら聞いてみます(笑)。

ーー共演シーンが多かった土井潤役の柄本時生さんとは、過去に映画『一度死んでみた』でも共演されていますよね。

西野:そうなんです。お互い短いシーンでの出演だったので、「覚えていらっしゃるかな?」と思ってそのときのことを聞いてみたら、「なんだっけ?」みたいになり(笑)。詳細を話したら「あー! そうだったね」って思い出してくれました。この作品では出演シーンがほぼほぼ一緒だったので、今回の現場では一番話をしたかもしれません。

ーーどういう会話をされていたんですか?

西野:撮影初日のシーンで、私がメガネをかけていたんですけど、柄本さんから「“実写版アラレちゃん”できそうだね」と声をかけてくださって。「そうなのかな?」と思って……。最初の会話のスタートがそれでした(笑)。

ーー(笑)。今回の共演者の方々は、キャリアも年齢も上の方がほとんどですよね。

西野:上の方々とご一緒する現場と、歳が近い同世代の方々とご一緒する現場では、やっぱり雰囲気はまったく変わるんです。今のところ、私は先輩が多い方が落ち着くタイプみたいです。

ーーそれはどういう理由で?

西野:いろいろと経験を積まれてきた方々だと思うので、安心感があるというか。今はまだ自分が1番若手な立場でいられるほうが落ち着く感じがあるんですよね。「この方のこういうところがいいな」とか自分も真似しようと思うことがあったりするので。

ーー『イチケイのカラス』はリーガルエンターテインメントというだけあって難しいセリフも多いですよね。

西野:セリフは難しかったです。セリフを頭に入れていくというのは大前提なんですが、いざ現場でやるとなると緊張してしまって、急に出てこなくなったりすることもあるんです。なので集中力が勝負でした。たくさんのテイクを重ねていくので、集中力が1回でも切れてしまうと本当にセリフがどこかにいってしまうんです。出演者もたくさんの方がいらっしゃっるので、自分のミスのせいで止めたくないなと思って。甘噛みとかも伝染してしまうので、自分がそのきっかけにならないように、いろいろと気をつけながら演じていました。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「インタビュー」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる