『カジノ』チェ・ミンシク×イ・ギュヒョンが見せる“光と闇” 圧巻の映像演出も

 韓国のレジェンド名優として数々の賞を受賞しているチェ・ミンシク主演の韓国ドラマ『カジノ』。12月21日よりディズニープラスで配信中の本作は、実話ベースの“伝説のカジノ王の波乱万丈の人生”を描いた超大作クライムストーリーだ。

 本作は、『シュリ』『オールド・ボーイ』『親切なクムジャさん』など日本でも人気の作品でカリスマ演技を魅せる名優チェ・ミンシクが、『犯罪都市』のカン・ユンソン監督とタッグを組んだOTT(オーバー・ザ・トップ)初主演の作品で、演技の神と呼ばれる実力派俳優たちの共演でも話題となっている。

 『私の解放日誌』で大ブレイクした爆発的人気のソン・ソック、『恋のスケッチ~応答せよ1988~』『ペガサスマーケット』など名バイブレーヤーのイ・ドンフィ、『イカゲーム』『最愛の敵~王たる宿命~』のホ・ソンテらが、カジノビジネスを巡る光と闇を描いた物語の中で、熱い演技をぶつけ合い、作品への没入力を高めてくれている。

 物語は、2015年のフィリピンのコリアタウンで、チェ・ミンシク演じる主人公のチャ・ムシクが、ミン・ソクチュン(キム・ホンパ)殺害容疑で逮捕されるところから始まる。黄色がかった映像に、軽快な音楽に乗せた突然の銃声は、2000年にスティーヴン・ソダーバーグ監督が映画『トラフィック』で麻薬をテーマにした群像劇で描いた演出を思い出させる。ムシクは、記者たちから次々とかけられる「中国人3名も殺したのか?」「別の殺害容疑もありますが、それも認めますか?」の言葉に、ふてぶてしくも見える不敵な面構えで「バカ言ってやがる」と吐き捨てるようにいう。この段階では、ムシクのことは何もわからない。殺人を犯しているのか、それとも濡れ衣なのか、白か黒かわからないままイントロになだれ込む。

 イントロは蛾のアップから始まり、大きな複数の蛾たちが灯りに群がる――。カジノビジネスに群がる闇世界の象徴のようで、ここからの物語への期待感が高まる作りだ。そして物語は、ムシクのナレーション「俺の生い立ちを話そう」で1972年の慶尚南道梁山の託児所に預けられている幼少のムシクへと移っていく。そこからムシクがどんな人生を送って来たのかが描かれるのだが、これがなかなかにヘビーなのだ。家が貧しく、“農繁期の託児所”という児童養護施設のような所に預けられ、粗末な身なりで常にお腹をすかせているムシク。

 ムシクは幼いながらも、噛まれたら死ぬかもしれない危険なヒアリを山に獲りに行き、売ったり、5部売るのが大変な新聞を100部売ったり、500ウォンの揚げ鶏を食べたいけれど、お金が足りずに買えない子どもたちを集めてジャンケンで勝った人にお金を渡すというアイデアを思いついたりと、幼い頃から卓越したビジネスセンスを見せる。そんなムシクは、ジャンケンで「全額を賭けて勝負しよう」と言い出すなど、天性のギャンブラーであることがわかる。これがムシクだ。このムシクの中にある勝負に対する“イチかバチか力”、それが彼の人生の舵を握り、波乱万丈の人生航路を進むことになる。

関連記事