『ちむどんどん』家族&友人の奮闘が描かれた麺作り 金吾、愛、下地先生との再会にも期待

『ちむどんどん』黒島結菜が麺作りに奮闘

 『ちむどんどん』(NHK総合)第123話、暢子(黒島結菜)は東京へ戻る房子(原田美枝子)を見送る。バスを追いかけながら「また来てくださいね!」と声を張り上げる暢子に、房子は「うるさい!」と返しながらも満面の笑みを浮かべていた。暢子と房子はいつか必ず沖縄で再会することを約束した。

 11月になり、暢子の新しいお店がついに完成する。開店まであと2週間だ。暢子は看板メニューとなるカラキ(オキナワニッケイ)を練り込んだ麺の開発を、製麺業者とともに粘り強く続けている。

 第123話は、優子(仲間由紀恵)の姉・時恵の最期が語られた第122話とは打って変わって、暢子と暢子を支える家族や友人の奮闘が描かれた。

 オープン前日、製麺業者とともにこだわり抜いた麺の納品ができなくなったと連絡が入り、暢子らは窮地に陥る。けれど暢子は諦めなかった。オープン当日に必要な100食分の麺を自分で作ることを決意する。素材集めから始まった麺作りだが、暢子たちは懸命に作業を進め、ようやく50食できあがった。「あと半分」に挫けそうになるが、暢子の「大丈夫」の言葉に皆が応え、開店日の朝になんとか間に合った。黙々と作業する姿が印象に残る回だったが、何気ないシーンの中で良子(川口春奈)、暢子、歌子(上白石萌歌)の三姉妹の仲の良さが伝わってきたし、暢子を支える和彦(宮沢氷魚)や智(前田公輝)、博夫(山田裕貴)からそれぞれのキャラクターらしさが感じられた。主だった台詞がなくとも、最終週に至るまでに作り上げられた彼らの関係性が、麺作りの場面からうかがえる。

 全編を通じて、開店に向けた準備に勤しむ人々の和気あいあいとした姿が描かれた第123話だが、食堂の開店に心躍らせているのは暢子だけではないことが伝わってくる。麺の試作品に箸を進める善一(山路和弘)たちの姿はとても楽しそうに映ったし、晴海(新井琉月)や健彦(三田一颯)が笑顔で店の飾りつけを手伝っていたのも印象的だ。暢子たち姉妹と新垣のおばぁ(きゃんひとみ)の会話で、開店の日には兄・賢秀(竜星涼)だけでなく、暢子の親友・早苗(高田夏帆)やかつて良子に猛アプローチしていた喜納金吾(渡辺大知)がやってくることが語られる。第123話での早苗や金吾の登場はなかったが、物語前半で暢子が将来の夢を見つけるきっかけを与えてくれた早苗や、良子の幸せのために身を引いた姿が評判となった金吾など、劇中で魅力的な印象を残した名脇役の再登場が期待される。愛(飯豊まりえ)や歌子の恩師・下地先生(片桐はいり)の登場にも期待が高まる。

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

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