『ちむどんどん』心のときめきが進むべき道を示す 暢子がようやく見つけた自分の生きる場所

 暢子の気持ちは周囲の人々が感づいていて、和彦はやんばるへの移住を提案し、優子(仲間由紀恵)は暢子の気持ちを尊重し、受け入れる姿勢を示す。楽天的な暢子の中にも、故郷への複雑な感情はあった。高校時代に心を燃やせるものがないと悩んでいた暢子を、優子は「この村に生まれてよかった、女に生まれてよかったと思える日が来る」と励ました。距離と時間を経て、料理人として沖縄の「食」と向き合う中で、暢子の中に故郷への思いが芽生えたと思われる。

 しかし、すでに暢子は生活の拠点を東京に築いていて、これまでやってきたことを簡単に手放していいのかと葛藤する。そんな時、進むべき道を示すのが「ちむどんどん」で、心がときめく方を選べば、「まくとぅそーけー、なんくるないさ(正しいことをすれば何とかなる)」となる。こうして自身の心に向き合った暢子は、やんばるへの移住を決意する。「この村で生まれた。女の子に生まれた。それが今、嬉しくて嬉しくてたまらない」と暢子。ようやく見つけた自分の生きる場所で、暢子はどんな夢を描くのだろうか。

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

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