『初恋の悪魔』背後に潜んでいた巨大な事件 鹿浜鈴之介×小鳥琉夏×森園真澄の会話を聞く

 捜査権を持たない4人の警察関係者が考察することで事件を解決する1話完結の刑事ドラマとしてスタートした『初恋の悪魔』(日本テレビ系)。次回予告で「いよいよ第二章へ突入!!」と銘打たれた第6話では、これまで断片的に語られてきた謎がつながり、巨大な事件が物語の背後に潜んでいたことが明らかとなる。

 馬淵悠日(仲野太賀)と摘木星砂(松岡茉優)は殉職した馬淵の兄・朝陽(毎熊克哉)のスマートフォンを雪松署長(伊藤英明)に渡そうとしたが、星砂はスマホを奪い取り、その場から逃走する。

 捜査のために東京に来ていた鹿浜鈴之介(林遣都)は、逃亡中の摘木星砂と偶然出会う。しかしどうにも話が噛み合わない。数日後、鹿浜の元に星砂が訪ねてくる。彼女の中にふたつの人格が存在することに気づく鹿浜。もう1人の人格である“ヘビ女”は、自分の過去について鹿浜に話す。

 この第6話では、摘木星砂の過去が、星砂とヘビ女の視点から語られる。摘木星砂は“15歳”の時、家出をして東京に行ったことがある。お金もなくなり住む場所もなく、海の底にいるみたいだったと語る星砂には、当時の記憶はなかった。

 一方、ヘビ女は“16歳”の時に東京に家出して逃げてきたと語る。お金がなく住む場所がなかったのは星砂と同じだが、その後の記憶ははっきりしている。淡野リサ(満島ひかり)という女性に声をかけられ、同じようにリサに助けられた少女たちと共に共同生活を送っていた。

 リサは彼女たちに勉強をさせる一方、朝から晩まで働き、ブランドもののバックや靴を転売したり、偽物を売ることで、お金を稼いでいた。リサたちとの暮らしに家族の安らぎを感じるヘビ女。だが、そんな暮らしは長くは続かず「あそこの家には問題がある」と通報され、少女たちはバラバラになる。ヘビ女はリサからお金を貸してくれる人の住所と電話番号を託されるが、途中で記憶がなくなる。目を覚ますと7年が経ち、彼女は刑事になっていた。

 ヘビ女は、リサが17歳の少年を殺害した容疑で指名手配になっていたことを知る。リサを庇う彼女は事件を担当する馬淵朝陽に事情を説明するが話を聞いてもらえない。リサと再会したヘビ女はいっしょに逃げようとするが、朝陽に銃で身体を撃たれて意識を失う。それから2年後に目覚めると、リサは逮捕されて刑務所に入っていた。

 星砂とヘビ女の話から推察するに、星砂の記憶が抜け落ちている時期は、ヘビ女としての人格が彼女の肉体を操っていたことがわかる。ただ、東京に家出してきた時の年齢は、星砂が15歳、ヘビ女が16歳と語っており、証言にズレがある。

 星砂はヘビ女の方が主人格で自分の方が消えるべき人格なのではないかと不安に思っていることを馬淵に打ち明ける。

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