『六本木クラス』の“次が観たくなる”様々な仕掛け プロデューサーに日本版の狙いを聞く
『梨泰院クラス』最終盤の展開を踏まえると、後半パートにおいて最も脚光を浴びるのは葵を演じる平手になるだろう。原作者のチョ・グァンジンが、映画『響 -HIBIKI-』を観て葵役に推薦した平手。新への恋する表情と優香に対する嫌悪感の振れ幅は、オリジナルのチョ・イソ(キム・ダミ)をも凌駕する、また別ベクトルのオリジナル性とも言えるだろう。西山氏は俳優としての平手について、「とんでもない才能だなと思いますね。そういった天性の才能はもちろんのこと、非常に本人が真面目でストイックな方で、現場で見ていて感じるのはとてつもない準備をしていらっしゃるんですよ。台本を読み込んだり、どういう風にこのシーンを演じるかの演技プランを考えている。現場に臨む上でその場で生まれるものも大事にしていて、相手の役者さんたちとのコミュニケーションの中で発生することに素直に身を委ねる柔軟性もある。見ていて飽きないですし、その邁進する姿には感服していますね。役を生きているというのを、回を重ねるごとに感じます」とその演技力とマインドを称賛している。
優香を演じる新木優子とは歪み合う役柄ということもあり、現場での2人の仲について聞いてみると、「カットがかかったら、みなさんと同じように接していますね」とのこと。さらに「監督がカットをかけない限りずっと演じていますからね。台本にない部分でも葵としての言葉であったり、動き、表情だったりがそこで出てくるのは見ていて面白いですね。彼女にしかできない葵になっていると思います。カットがかかると急に素に戻るので、そこははっきり分かれていますね」と貴重な収録のエピソードを明かしてくれた。
今後は先述した葵、りくだけでなく、茂の次男・長屋龍二(鈴鹿央士)やみやべの店員・内山亮太(中尾明慶)といった面々も躍動していく。8月25日放送の第8話は、茂と龍河(早乙女太一)のメイン回。先に完成した映像を視聴した西山氏は「2人がとんでもない芝居をしていて神がかってますね。僕の中ではテレビ史に残る名シーンになっていると思っています」と太鼓判を押した。最後に「日本版として、あっと驚くような仕掛けはありますか?」という質問には「そういった点にも注目しつつ最後まで楽しんでいただければと思います」という答えが返ってきた。
日本ローカライズによって独自のオリジナル性を生み出した『六本木クラス』。この取材前日には六本木の街に雨を降らせたとのこと。『梨泰院クラス』を通じて多くの視聴者が梨泰院という街を知ったように、『六本木クラス』によって六本木の街が世界に発信される、新たな現象が起こる可能性も大いにある。
■放送情報
『六本木クラス』
テレビ朝日系にて、毎週木曜21:00〜21:54放送
主演:竹内涼真、新木優子、平手友梨奈、早乙女太一、鈴鹿央士、香川照之、稲森いずみ、緒形直人、光石研、中尾明慶、矢本悠馬、さとうほなみ、近藤公園、田中道子
原作:チョ・グァンジン『六本木クラス~信念を貫いた一発逆転物語~』(ウェブ漫画/電子マンガ・ノベルサービス「ピッコマ」掲載中)、チョ・グァンジン/キム・ソンユン『梨泰院クラス』(テレビシリーズ/JTBC)
脚本:徳尾浩司
演出:田村直己、樹下直美ほか
ゼネラルプロデューサー:横地郁英(テレビ朝日)
プロデューサー:大江達樹(テレビ朝日)、西山隆一(テレビ朝日)、菊池誠(アズバーズ)
音楽:高見優
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