『美男堂の事件手帳』黒幕コプリの正体が明かされる ソ・イングクのかわいい嫉妬も

 第15話ラストでは、これまで“コプリ”として追っていた連続殺人犯ク・テス(ウォン・ヒョンジュン)ではない、“黒幕コプリ”=本当のコプリがハン・ジェジョン検事(ソン・ジェリム)を殺害したことがわかる。顔が映し出され、ハンジュンとすれ違っていることがわかり、なんともいえない複雑な思いになる。口の中で苦いものを噛み潰したようなやるせなさだ。

 つづく第16話では、視聴者には黒幕の姿がわかっているが、ハンジュンたちは気づいていない。追い詰めるつもりが、逆に追い込まれてく。優秀なプロファイラーなら、すでに気づいているのではないか、なぜ気づかないのかとハラハラする。本当は知っていて泳がせているのであれば、のちにスカッとさせてもらいたいものだ。そのスカッとを味わうのが醍醐味だ。

 第15話、第16話で黒幕の正体のキーとなる音「カチカチ」音の正体が明かされた。教育や動物訓練などに使われる“クリッカー”から発せられた音だ。物語を振り返ると、第13話のエピローグ中で響き渡っている。さらに、第14話のエピローグでの少年のシーン。スンウォンもボールペンで音を鳴らすが、巧妙なミスリードに誘う演出だ。第15話、第16話でもクリッカーの音と使い方が明かされ、人間が調教されたことがわかり、悲しい事態を引き起こすことになった。

 残すところ2話となり、ハンジュンとジェヒとの“黒幕コプリ”の対決を待つばかり。ハンジュンのプロファイルが冴える姿が見られるのだろうか。コプリに辿り着く展開と危機一髪の形勢からの逆転が見ものだ。痛快に事件を解決し、ハンジュンとジェヒが前に進めることを願っている。事件解決後のハンジュンが巫堂を終わらせるのか、続けるのか、刑事に戻るのか、着地を楽しみに最後まで見守りたい。

■配信情報
『美男堂の事件手帳』
Netflixにて配信中
(写真はKBS公式サイトより)

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