『ウ・ヨンウ』“有罪男イ・ジュノ”で爆発的人気! カン・テオの必見出演作3選

 今、日韓で最も“アツイ男”といえばカン・テオだろう。大旋風を巻き起こしている『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』で、自閉スペクトラム症の天才新入弁護士ウ・ヨンウ(パク・ウンビン)とロマンスを展開し、スイートな魅力で視聴者のときめきを独占している。韓国では入隊を控えたスターにはオファーが少なくなるのが一般的だが、彼は入隊前にもかかわらず、広告、コンテンツコラボ提案、海外プロモーションまでラブコールが殺到しているそうだ。出演者話題性部門では主人公のパク・ウンビンを抜いて1位に輝くなど、まさに今、超HOTな俳優だ。

 デビュー10年目を迎え、これまで「隠れた宝石」と評価されてきた彼が、「俳優カン・テオの再発見」という評価とともに眩しいスポットライトを浴びるまで、積み上げた彼の出演作を振り返りたい。

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』

『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』(ENA公式Instagramより)

 すでに「今年最高のドラマ」といっても過言ではないだろう『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』は、「ENA」というマイナーチャンネルにもかかわらず、初回0.9%からスタートした視聴率がすでに15.8%と爆上がり。これは最高視聴率14.6%だった『私たちのブルース』を超え、今年最高の視聴率だ(毎日ドラマ、長編ドラマを除くミニシリーズのみ)。来年の「百想芸術大賞」ではおそらく中心となる作品だろう。

 天才的な脳と自閉スペクトラム障害を同時に持ったヨンウが大手の法律事務所・ハンバダへ入所し、様々な事件に直面して成長していく物語。「上から読んでも逆さまに読んでもウ・ヨンウ。キツツキ、トマト、スイス……」という挨拶がトレードマークで、クジラの話をし始めると止まらないヨンウが、彼女ならではの天才的発想でさまざまな事件を解決に導いていく。同時に、視聴者は奇妙で特別なヨンウと、これまで意識的に考えなかった“社会の偏見”、“障害への目線”を克服する旅を共にすることになる。「障害」や「偏見」を克服するといっても、同情で満たされたお涙頂戴の物語ではないし、道徳の授業のようなお固いドラマでもない。ヨンウの周囲の人々の「春の日差し」のような暖かい視線とユーモア溢れるやりとりに、ほっこり暖かな気持ちになると同時に、自然とこの社会の不便さに気付かされるのだ。

 そんな「春の日差し」をヨンウに向ける一人が、カン・テオ演じるイ・ジュノだ。ジュノは法律事務所・ハンバダの訴訟チームスタッフ。回転扉に入るのが難しいヨンウに「ワルツを踊ると思えばどう?」と教えてくれ、「タブー」であるクジラの話をする時は、目の高さを合わせながら聞いてくれる唯一の人だ。法廷ドラマの合間に絶妙に混じってくるジュノとのロマンスがまた、私たちを夢中にさせるポイントだ。

 ジュノにとってヨンウは「配慮しなければならない存在」ではなく、大切な仲間であり、愛する女性。「触らなければ胸がドキドキしないんですか。僕と一緒にいても? 寂しいですね」という破壊力抜群の台詞とともに、瞳を震わせ、寂しげな表情を浮かべたあのシーン。そして、ジュノの確信に満ちた「私が愛と言えば愛です」という告白に胸を打たれてしまう。適度な距離を守りつつも、甘い瞳と誠実な心で近づくジュノに、愛だけではなく、「他人を想う心」を学び、成長していくヨンウがまたすごく良い。障害という現実の壁を越える、2人のロマンスの行方をラストまで見守りたい。基本1話完結のオムニバス形式で進んでいき、日本ドラマに近い雰囲気もあるため、「韓ドラは長くてパス」という人にも、比較的見やすい作品だ。

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