『ちむどんどん』朝ドラ7作目の中原丈雄がもたらす安心感 賢秀の“帰るべき場所”に

 『ちむどんどん』(NHK総合)ヒロイン・暢子(黒島結菜)の兄・賢秀(竜星涼)に取って、もはや“帰るべき場所”になっているのが猪野養豚場だ。賢秀が何かトラブルを起こし傷心した後、本人は不本意そうではあるものの出戻り、それを毎回なんだかんだ受け止めてくれるとても稀有な場所である。その養豚場を営むのが猪野寛大(中原丈雄)とその娘・清恵(佐津川愛美)だ。

 猪野寛大役を演じる中原は、『ひまわり』『こころ』『どんど晴れ』『おひさま』『花子とアン』『なつぞら』に続き、本作が朝ドラ出演7作目。『なつぞら』では本作での役どころ同様に娘と2人で暮らしながら、人里離れた森の奥で木彫りの熊などの民芸品を作る阿川弥市郎役を好演。娘の砂良(北乃きい)とともに、遭難しかけていたヒロイン・なつ(広瀬すず)を助け、家族との関係に悩む彼女の心に刺さる一言を送る重要な役どころを演じていた。

 さらに、中原のお茶の間の知名度を一気に押し上げた大河ドラマ『真田丸』(NHK総合)では、天才武将・真田昌幸(草刈正雄)の側近として真田家をまとめ上げた高梨内記役を熱演していた。中原は、無骨ながら一本筋が通っており、主要キャラクターの人生に影響を与える深みのある役どころがよく似合う。この『真田丸』コンビが、『なつぞら』では、ヒロイン・なつの祖父・泰樹(草刈正雄)となつの命の恩人という形で共演を果たし、ファンたちを沸かせていたのも印象深い。

 『花子とアン』では、ヒロイン・花子(吉高由里子)の義父で村岡印刷社長の村岡平祐役で登場。ダンディーな初老紳士役も風格があり素敵だった。そこから一転、関東大震災後にはその悠々とした社長としての面影は一切なくなり、覇気のない丸まった背中と張りのない弱々しい声で、会社と次男を失ったショックの大きさを物語っていた。

 本作では、懲りないビックマウス・賢秀を訝しがりながらも、余計なことは言わずに名前通りそっと見守る寛大。賢秀と娘・清恵はなんだかんだお似合いのようにも思えるが、彼が自分の娘のお相手となればまた話は変わってくるのだろうか。寛大のプロフィールには「沖縄との意外な縁も秘めている。父娘ともども、やがて暢子の人生にも深く関わることに」と何やら気になる記述も見受けられ、賢秀と清恵の今後の展開にも期待できそうだ。

■放送情報
連続テレビ小説『ちむどんどん』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
主演:黒島結菜
作:羽原大介
語り:ジョン・カビラ
沖縄ことば指導:藤木勇人
フードコーディネート:吉岡秀治、吉岡知子
制作統括:小林大児、藤並英樹
プロデューサー:松田恭典
展開プロデューサー:川口俊介
演出:木村隆文、松園武大、中野亮平ほか
写真提供=NHK

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