作曲家ジョン・ウィリアムズ、『インディ・ジョーンズ』第5弾で映画音楽からの引退を示唆

 ハリソン・フォードが主演を務める『インディ・ジョーンズ』シリーズ第5弾で楽曲を手がけるジョン・ウィリアムズは、本作が楽曲を担当する最後の映画となることを示唆している。

 ウィリアムズは、これまで『インディ・ジョーンズ』シリーズの楽曲を手がけてきたほか、『スター・ウォーズ』や『ジュラシック・パーク』、『ハリー・ポッター』シリーズなど、数々の大作映画で象徴的なテーマ曲を作曲。グラミー賞25回、アカデミー賞5回、ゴールデングローブ賞4回など、数多くの受賞歴を誇り、アメリカン・フィルム・インスティチュート(AFI)は、『スター・ウォーズ』での彼の音楽を“史上最高の映画音楽”に選出するなど、映画界において偉大な功績を残している。

 そんな、映画音楽界の巨匠ともいわれるウィリアムズは、AP通信(Associated Press)のインタビューで、『インディ・ジョーンズ』シリーズ第5弾が、彼にとって最後の楽曲担当映画となることを示唆している。

 ウィリアムズはインタビューで、「私は今、『インディ・ジョーンズ5』に取り組んでいます。私よりずっと若いハリソン・フォードが、これが彼の最後の映画となることを発表したと思います。それで思ったのです、『ハリソンがそうであるなら、私もそうなるのかもしれない』と」と語っている。

 ちなみに、ウィリアムズは「彼(フォード)の最後の映画」とコメントしているが、『インディ・ジョーンズ』第5弾は、シリーズ最終作となる予定であり、フォードにとって最後の『インディ・ジョーンズ』映画ではあるが、本作が彼の最後の映画となることは、現時点で公言されていない。

 現在90歳のウィリアムズは、そのように「映画音楽」においての引退をほのめかしているが、今年の春には、チェリストのヨーヨー・マやニューヨーク・フィルハーモニーと共にアルバム『A Gathering of Friends』をリリースしたほか、90歳を記念したバースデーコンサートを開催するなど、年齢に屈しない精力的な音楽活動を続けており、インタビューでの「私は、どんな活動でも端からやらないのだとは思われたくないのです。私はテニスができません、でもいつかできるようになると信じたいのです」「音楽は私に人生を与えてくれました」という発言からも、今後も映画からは離れても“音楽からは離れない”活動を続けていくようだ。

 『インディ・ジョーンズ』シリーズ第5弾について、現時点で明かされている情報は少ないが、シリーズ第1弾の『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981年)よりプロデューサーとして携わってきたフランク・マーシャルは、本作について「ファンは満足する」と述べている。

 マーシャルは、A.Frameのインタビューで、「素晴らしいストーリーと、素晴らしいキャラクターで、皆さんはこの映画にとても満足することでしょう。『インディ・ジョーンズ』に求めていることの全てが詰まっていると思います」と述べ、「『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』の制作は、これまでの映画制作の中でも印象深い経験でした。あの映画では初めて経験するようなことがたくさんありました。この何年もの間、“インディ”と一緒にいられることは、本当に幸せなことだと思います」と、『インディ・ジョーンズ』シリーズとの出会いは特別なものであることを語った。

 『インディ・ジョーンズ』シリーズ第5弾は、2023年6月30日に全米公開、日本公開は2023年の夏公開とされている。

参考

https://screenrant.com/indiana-jones-5-score-john-williams-final-possible/
https://apnews.com/article/john-williams-indiana-jones-star-wars-music-af541b3979fd6c0ea624bb200c322f42
https://collider.com/indiana-jones-5-producer-frank-marshall-fan-expectations-comments/
https://aframe.oscars.org/news/post/indiana-jones-5-is-everything-everybody-wants-promises-producer-frank

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