『パンドラの果実』科学で解き明かされる心霊現象 幽霊を否定できない?
『パンドラの果実~科学犯罪捜査ファイル~』(日本テレビ系)第6話のサブタイトルは「貴方しか見えない」。長谷部(ユースケ・サンタマリア)にしか見えないポニーテールの女の子(秋谷百音)を指しているようでもあり、先立った愛しい者に会いたい人にとっては、優しい言葉だとも思った。
死んだ人間の目撃は脳の幻覚であり、幽霊の存在は科学で説明がつく。長谷部の金縛り体験について議論が交わされる科学犯罪対策室に、テレビ出演の依頼が入った。暇なあまり行方不明者リストを見ていたくらいだと、長谷部はうきうきと出演を希望するが、このとき見ていたリストに「彼女」が映っているように見えるのは気のせいだろうか。彼女の「見つけて」と、長谷部の(偶然だが)「見つけよう」という気持ちが合致しての、第6話のさまざまだったのではとも思う。
打ち合わせ早々に幽霊の存在に否定的な最上(岸井ゆきの)を、「検証すらせず否定から入るのか」と、心霊研究家の諏訪(ダイアモンド☆ユカイ)が焚きつける。彼らは双方の立場から、“土竜の間の幸子さん”の正体を解明することとなった。
検証時、苦しさを訴えて倒れてしまった長谷部。それらは、低周波音を聞いたときの症状に似ていた。また、幸子さんが「出現しなかった」という事実をもとに、科学の力で心霊現象が解き明かされる。
そのころ、幸子さんに会ったことがあるという女性が現れた。誰かを待っているようだったという宿泊客の幸子さんは、ある日、姿を消してしまった。首吊り自殺をした事実はないが、リゾートホテル建設と同時期に噂が広まり、客足が遠のいたのだという。