アメリカ・チャベスとして『ドクター・ストレンジMoM』で大活躍 ソーチー・ゴメスって?
マーベル・シネマティック・ユニバース(以下、MCU)映画第27作目『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』(以下、『ドクター・ストレンジMoM』)が公開され、全世界で大ヒットとなっている。前作『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』から、本格的にマルチバースでの物語を展開しはじめたMCUだが、いよいよ本作では別のユニバースからやってきたキャラクターが登場した。これから新たなヒーローとして活躍していくアメリカ・チャベスだ。彼女を演じるソーチー・ゴメスは、長編映画への出演は本作で4作目。まさに大抜擢と言える。そんなゴメスについて、プロフィールからこれまでの出演作、『ドクター・ストレンジMoM』オーディションの裏話などを紹介していこう。
Netflixオリジナルシリーズで注目のティーン俳優に
2006年4月29日生まれのゴメスは、ロサンゼルス出身。メキシコ系の両親のもとに生まれた。彼女は5歳から若者を中心としたミュージカル劇団でステージに立ち、10歳ごろからテレビCMやドラマに端役で出演しはじめた。その後、彼女は数々の短編映画に出演し、着実にキャリアを積んでいく。そして2018年には、ロバート・レッドフォードが設立したサンダンス・インスティテュートで演技を学んだ。このときゴメスを指導したのは、MCUでファルコン/サム・ウィルソンを演じるアンソニー・マッキーだったという。このとき彼女は、まさか自分も彼と同じくMCUのヒーローを演じることになるとは思ってはいなかっただろう。その後、2019年に出演した映画『極秘部隊シャドウ・ウルフ』で、ゴメスはヤング・アーティスト・アワードのサポーティング・ティーン・アーティストを受賞した。
そして2020年、ゴメスはNetflixオリジナルシリーズ『ベビー・シッターズ・クラブ』に出演し、注目を集めた。彼女が演じたのは、両親の離婚を機にL.A.からコネチカット州の田舎町ストーニーブルックに引っ越してきた転校生のドーン。カリフォルニア出身らしい進歩的な考えの持ち主で、自由奔放な母を支えるしっかり者だ。活動家として不平等や理不尽には抗議する強い面もある。メインキャラクターのなかでも、とくに現代の若者らしさが強調されたキャラクターと言えるだろう。作品が高評価を受けると同時に、彼女を含むティーンエイジャーのキャストたちは、ハリウッドの未来の担い手として注目されるようになった。
Z世代の俳優としてTikTokでも支持を集める
ゴメスは、『ベビー・シッターズ・クラブ』で自身が演じたドーンと同じく、Z世代の若者らしい一面を持っている。今や年齢に関係なく多くの俳優がSNSを利用しているが、ゴメスがほかのMCUキャストと違うのは、TikTokを使いこなしていることだ。2022年5月26日時点で、彼女のTikTokのフォロワー数は410万人。投稿している動画には、アクションシーンの練習や撮影風景、その合間に撮影されたらしいスタントダブルやスタッフとのダンス動画など、オフショット的なものが多い。こうした動画を見ていると、ゴメスは身体を動かすことの好きな、アクティブな性格であることがうかがえる。
一方でアメリカ・チャベスのアクションフィギュア開封動画や『ドクター・ストレンジMoM』のレゴを組み立てる動画などもあり、内容のバリエーションも豊かだ。その楽しげな様子からは「プロモーションのため」といった雰囲気はほとんど感じられない。Z世代の彼女にとってTikTokは普段から当たり前に使うツールの1つなのだろう。『ベビー・シッターズ・クラブ』の共演者であるモモナ・タマダ(クラウディア・キシ役)やシェイ・ルドルフ(ステイシー・マギル役)も頻繁に登場し、その仲の良さがうかがえるのも微笑ましい。彼女はInstagramのアカウントも持っているが、こちらはレッドカーペットの写真や雑誌掲載情報などが多く、プラットフォームによって使い分けていることがわかる。このあたりもZ世代らしいと言えるかもしれない。