『持続可能な恋ですか?』上野樹里と田中圭が急接近 弱さを見せ合える関係の暖かさ

 「趣味とか価値観のズレなんか関係なく、好きになっちゃったりするじゃないですか。そういう違いも認めてちょっと諦めて受け入れられるのが夫婦で親子で家族なんじゃないかなって」とは、シングルファーザー・東村晴太(田中圭)の言葉だが、『持続可能な恋ですか?~父と娘の結婚行進曲~』(TBS系)第5話では、それに加えてある条件が追加された。

 それは「情けない顔も見せられること」。違いを認めるだけでなく、弱いところも情けない姿もネガティヴな感情もそのまま吐き出せること。

 ヨガインストラクター・沢田杏花(上野樹里)のスタジオが開催するサステナブルフェスのバザーに母・陽子(八木亜希子)の衣類を出品することにした父・林太郎(松重豊)。ただし、鮮やかなオレンジ色のストールだけは手元に残しておいて。それはなかなか辞書編纂に携わる編集委員になれず、思わず悔し泣きしたかつての林太郎に陽子がそっと掛けてくれた思い出のストールだった。

 周囲に泣き顔を見られないように、人目をはばからず泣けるようにというだけでなく、陽子は「そういうとこ見られるのが妻の特権だもんね」と言いながら、思いっきり安心して悔しがったり傷ついて泣いたりできる安全地帯をその場ですぐに提供してくれたのだ。まるで林太郎に降り注ぐあらゆるものから彼を守るかのように。そう、それはお見合い後にモヤモヤを抱え、思わず大切なものを見失いそうになってしまった自分を「情けない」と悔いながら泣いてしまった整形外科医の日向明里(井川遥)に林太郎がそっと自身のストールを掛けたように。

 「安心して泣いていいよ」と、たちまちそこに強がりも見栄も虚勢も一切要らない、ただただそのままの感情を吐露できる場所を用意してくれる、そんな人の存在や、そんな関係性は人生を一気に豊かに、そして生きやすく心強いものにしてくれるだろう。

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