『ドクター・ストレンジMoM』北米No.1をキープ 2週目大幅減収のジンクスは破れず

 なお『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』が特に優れた興収を記録している海外市場は、韓国の4140万ドル、イギリスの3690万ドル、メキシコの3110万ドルなど。日本は1290万ドルで第9位となっている。

 ランキングを概観すれば、『バッドガイズ』『ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ』が変わらず第2位・第3位をキープ。『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』は第6位にランクダウンした一方、A24製作のマルチバース映画『Everything Everywhere All at Once(原題)』が第5位にとどまったことは注目すべきだろう。8週目にして前週比−6%という異様な粘りを見せ、北米興収は4710万ドル。A24作品の興収記録更新も間近に迫ってきた。第7位『ザ・ロストシティ』は9715万ドルを記録しており、1億ドルの大台突破が期待される。

 ちなみに今週の初登場は、第4位『炎の少女チャーリー』。スティーヴン・キングのホラー小説『ファイアスターター』を映画化したもので、1984年の同名映画(ドリュー・バリモア主演)のリメイク版だ。主演は『ハイスクール・ミュージカル』シリーズや『グレイテスト・ショーマン』(2017年)のザック・エフロンで、近年はジャンルを問わず意欲的な作品選びを続けている。

 しかしながら本作の興行収入は3日間で382万ドルと、決して好調と呼べる部類には属していない。その理由には劇場公開と同日に配信がスタートしたこと、Rotten TomatoesやCinema Scoreでの評価が極端に低いことが挙げられており、製作費は1200万ドルと抑えめながらコスト回収は難しそうだ。日本公開は6月17日、果たして作品の出来映えやいかに。

北米映画興行ランキング(5月13日〜5月15日)

1.『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』
6100万ドル/4534館/累計2億9186万ドル/2週/ディズニー

2.『バッドガイズ』
689万ドル/3788館/累計6628万ドル/4週/ユニバーサル

3.『ソニック・ザ・ムービー/ソニック VS ナックルズ』
455万ドル/3116館/累計1億7570万ドル/6週/パラマウント

4.『炎の少女チャーリー』
382万ドル/3412館/累計382万ドル/1週/ユニバーサル

5.『Everything Everywhere All at Once(原題)』
330万ドル/1726館/累計4710万ドル/8週/A24

6.『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』
242万ドル/2578館/累計9004万ドル/5週/ワーナー

7.『ザ・ロストシティ』
173万ドル/1675館/累計9715万ドル/8週/パラマウント

8.『The Northman(原題)』
170万ドル/1934館/累計3115万ドル/4週/Focus Features

9.『Family Camp(原題)』
142万ドル/854館/累計142万ドル/1週/Roadside Attractions

10.『The Unbearable Weight of Massive Talent(原題)』
105万ドル/1076館/累計1821万ドル/4週/ライオンズゲート

(※Box Office Mojo調べ。データは5月16日未明時点の速報値であり、最終確定の数値とはやや誤差が生じる可能性があります)

参照

・https://www.boxofficemojo.com/weekend/2022W19/
・https://variety.com/2022/film/box-office/box-office-doctor-strange-2-wins-weekend-firestarter-bombs-1235267407/
・https://deadline.com/2022/05/doctor-strange-in-the-multiverse-of-madness-gobal-international-box-office-1235024115/

■公開情報
『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』
全国公開中
監督:サム・ライミ
製作:ケヴィン・ファイギ
出演:ベネディクト・カンバーバッチ、エリザベス・オルセン、ベネディクト・ウォン/レイチェル・マクアダムス、キウェテル・イジョフォー、ソーチー・ゴメス
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)Marvel Studios 2022

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