池内博之「深みのある人間になっていきたい」 海外作品への思いとプライベートの重要性

「『イップ・マン 序章』がなかったら、今も海外の作品には出ていなかったかも」

ーー池内さんはモデルの頃から、海外で仕事をしたいという思いがあったそうですが、今、こうして海外作品との縁があるようになったことについては、どのような流れがあったんでしょうか。

池内:最初に海外で出演した作品が『イップ・マン 序章』だったので、それがなかったら今も海外の『夜叉』のような作品には出ていなかったかもしれないですね。最初は、『イップ・マン』のウィルソン・イップ監督が、なにかしらの作品を観てくれていたそうで、それで声をかけてくれたんです。

ーーたくさんの海外作品に出られる中で、何か印象的な言葉をかけられたことはありましたか?

池内:『イップ・マン』では、本当に初めてアクションシーンに挑戦したので大変だったんです。そのときのアクション監督のサモ・ハンさんに、「これを乗り越えられたら、もう大丈夫だよ」って言ってもらえたんですね。それで、自分では「よし! 行けるぞ」って思って、他の作品に挑むんですけど、やっぱり別のいろいろ大変なことが出てきて、落ち込むときは落ち込むんですよね(笑)。そのときどきで、いろんな困難が出てくる。でも、それは僕だけじゃなくて、みんな乗り越えないといけないもんなんですよね。

ーー俳優業では、厳しいことも経験している中、池内さんは、InstagramやYouTube、そして雑誌『OCEANS』などで、アウトドアなど、ご自身の趣味の世界を発信されるという一面もありますよね。

池内:俳優さんによっては、こういうプライベートな部分は出さないっていう方もいらっしゃると思うんですけど、僕はけっこう、これも時代の流れかなと思っています。いろいろ変わった役なんかもやっているからこそ、プライベートではこういう一面があるんだってことを発信していくのもいいのかなって。YouTubeやInstagramの僕を見て、また違った雰囲気の作品にも出られるんじゃないかって、イメージしてもらえたらいいなとも思っています。

ーー現在、池内さんは40代半ばですが、今後、50代、60代を迎えるにあたって、どんな俳優でありたいと思われますか?

池内:今はちょくちょく舞台もやっていて、それも出続けていきたいですし、海外作品に出演するようになってもう15年目なんですが、今もオーディションを受けたりもしています。作品に関しては、やっぱり縁ですね。これからも、どんな作品と自分が出会っていくのかはわからないですけど、良い作品と出会っていきたいですね。それと、僕はさっきも言ったように、仕事も大事にしつつ、プライベートも大事にしています。今は、自然と向き合っていると、何か色々見えてくるような気がしているんです。そういうことって当たり前なのかもしれないけど、自然と向き合ってるときに感じることって大事だと思っています。自然から得ることを通して、深みのある人間になっていきたいですね。

■配信情報
Netflix映画『夜叉 ー容赦なき工作戦ー』
Netflixにて独占配信中
監督:ナ・ヒョン
脚本:アン・サンフン、ナ・ヒョン
主演:ソル・ギョング、パク・ヘス、池内博之、ヤン・ドングン、イエル、ソン・ジェリム、パク・ジニョン

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