『海街チャチャチャ』でお馴染みのシン・ミナ 『私たちのブルース』で挑戦する新境地とは
『私たちのブルース』で演じるのは、ソウルに暮らす一児の母親ミン・ソナ。うつ病を発症しており、自分の体や思考をうまくコントロールできない様子が描かれてきた。ソナに寄り添うのではなく責め立てる夫と離婚した後、交通事故を起こしたことをきっかけに息子と引き離され、親権を奪われるかもしれない状況だ。これまでとは違う闇の中でもがく役自体が興味深い。第6話でシン・ミナが表現したのは、自分が何者なのかどこに存在しているのかもわからず、別世界に放り出されて絶望に立たされたソナ。強く吹く海風、打ち寄せる波を前にソナの表情に引き込まれる印象的なシーンだった。
ソナは学生の頃に済州で過ごすが、それはつらい過去でもあった。そんな時に出会ったのはイ・ドンソク(イ・ビョンホン)。恐らくこの時もドンソクに助けられたのだろう。大人になってからソウルで再会した時も、以前のようにはしゃぎあった2人。それでもソナにとってドンソクは恋愛対象にはならなかったようだ。しかし済州やソウルでの息苦しかった日々を共に過ごし、心の隙間を埋めてくれたのはドンソクの存在だろう。
今回ソナがまた傷を負って済州を訪れたのは、誰かの助けを求めたかったからかもしれない。かつてソナを苦しめた済州が、笑顔を取り戻す済州となり得るのだろうか。ソナの心情やドンソクをはじめとした人間関係の変化をどのように見せてくれるか、シン・ミナに期待しながら物語の続きを追っていきたい。
■配信情報
『私たちのブルース』
Netflixにて独占配信中
(写真はtvN公式サイトより)