ジェーンが女性版ソーに、稲妻を持つ男の正体は? 『ソー:ラブ&サンダー』特報を解説

 40秒目に映るのは、ヤギがバイキングの船みたいなものを引っ張って空中移動する様子。これはゴートボートという神話な乗り物です。こういうの、北欧神話感あっていいですよね。これはレゴからプレイセットも発売されます。北欧神話といえば50秒目に登場するこの男。これは恐らく神の国オリンポスであり、稲妻のような槍を手にするゼウス(ラッセル・クロウ)でしょう! なお、1分2秒目にもオリンポスが出てきています。

 さて、55秒目、これがコミックファンにとっては衝撃のシーンです。まずこれとそっくりのシーンがコミックの中にあるのです。まずここで横たわっている怪獣はファリガー・ザ・ビヒモスという神獣です。そしてソーのコミック(2012年刊行の『Thor: God of Thunder 3号』)では、このファリガーがゴア・ザ・ブッチャーに殺され、ソーがそれを発見するというシーンがあるのです。今回、特報のこのシーンは、コミックでのそのコマのシーンを忠実に再現しているのです。特報にはクリスチャン・ベール演じるゴア・ザ・ブッチャーは出てきませんが、このシーンは彼の存在を匂わせているわけです。

 58秒目以降はコミカルな映像が続きます。地球にやってきたアスガルド民たちによるニューアスガルドは、なんと観光名所になっているのですね! そしてあのヴァルキリー(テッサ・トンプソン)が王として(ニューアスガルドの元首として)がんばっているわけです。スーツ姿も似合っていますが、またあの白衣の戦闘服で活躍してほしい。続くソーとスター・ロードの掛け合いもそうですが、僕は彼らの絡みがMCUの中でも最もユーモラスで楽しいと思います。

 そして、1分20秒目はこの予告のハイライト! ナタリー・ポートマン演じるジェーンが女性版ソーに! 美しく、かっこいい! しかも腕の筋肉がすごいです。コミックではジェーンが乳がんにかかっているという設定があります。どうやら映画でもこの設定は使われる模様。一人の人間としてがんと戦い、一人のヒーローとして邪悪と戦うわけですね。

 特報は全体的に楽しく明るいヒーローエンターテインメント路線ですが、まだメインヴィランのゴア・ザ・ブッチャーが出てきてません。恐らく次の予告には登場すると思うので、彼の存在が映画にどういう影響を与えるかですよね。なお、ゴアは宇宙にいる様々な神々を襲ってきます。そう、『ソー:ラブ&サンダー』には様々な神々が登場する可能性があるので、『シャン・チー/テン・リングスの伝説』でも語られたター・ローの神々や『ムーンナイト』のエジプトの神々も絡んでくるかもしれません!

■公開情報
『ソー:ラブ&サンダー』
7月8日(金)劇場公開
監督:タイカ・ワイティティ
製作:ケヴィン・ファイギ
出演:クリス・ヘムズワース、テッサ・トンプソン
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
原題:Thor: Love and Thunder
(c)Marvel Studios 2022

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