ロウンの魅力が爆発 就活生が死神界の大企業に就職するファンタジー『明日』がおもしろい

 『明日』で彼が演じるのは、苦しんでいる人を見逃すことはできない青年役だ。その思いから危険な行動に出ることもしばしば。冷静で感情を表に出さないリョンや同じチームの代理イム・リュング(ユン・ジオン)は、ジュヌンの行動に呆れ顔を見せるものの、最終的には協力している。

 規則破りではあるが、“人を救う”仕事は規則を越えないと助けられない時がある。たとえそれが、時を止め瞬間移動ができる死神だとしてもだ。そんなジュヌンの姿に、周囲の者たちが少しずつ心を動かされている変化も見受けられる。また、新人らしい素直さがコミカルな掛け合いを生み、場を和ませるのもジュヌンの役割だ。

 もう一人注目したいのは、「走馬灯」のなかでもエリートが集まる引導管理のチーム長パク・ジュンギル(イ・スヒョク)。見るからに冷徹で「自殺は人間が犯す最大の過ちだ」と言い切るジュンギルは、リョン率いる危機管理チームと度々衝突する。色白の肌と切れ長の目が神秘的な雰囲気を漂わせ死神のイメージと一番近い人物ともいえる。

 第4話までに取り上げられたのは、いじめにより命を断とうとする女性、事業に失敗し妻の入院費用も子どもの誕生日プレゼントも買ってあげられず、自らの命をかけて保険金を残そうとする父親、公務員試験に何度も落ちて希望を失ったジュヌンの親友だ。もし自分の家族が、親友が、そして自分自身が同じ立場になったら。生と死とは。この作品を通して、一緒に考えていきたい。

■配信情報
『明日』
Netflixにて独占配信中
(写真はMBC公式サイトより)

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