『カムカムエヴリバディ』ひなたと文四郎は再びすれ違い? アニーは安子なのか問題が過熱

 『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)も残すところ9話となった。前日の放送でアニー(森山良子)の口から「岡山」という地名が飛び出したことで、アニーは渡米した安子(上白石萌音)ではないか、という予想がにわかに注目を集めた。

 恒例の朝ドラ送りで高瀬耕造アナが思わず「アニーさん、あなたが安子なのですか?」と視聴者の声を代弁し、ネット上でも謎かけのように考察が盛り上がった。初来日にもかかわらず、以前にも岡山を訪れたことがあるようなアニーの会話や、なにやら訳ありそうな態度が根拠である。一方で、アニーの年齢や「ヒラカワ」という苗字から、ラジオ『英語会話』パーソナリティの平川唯一(さだまさし)との親族関係を推測するなど、“驚きの女神”アニーの正体をめぐって情報が飛び交う中で迎えた第104話。

 文四郎(本郷奏多)と再会したひなた(川栄李奈)は迷っていた。見違えるように立派になったかつての恋人を前に運命を感じる反面、10年ぶりの再会に戸惑ってもいた。上の空のひなたにアニーが声をかける。「まだ好きなの?」との問いかけに「わかりません」とひなた。アニーは「後悔のない道を選びなさい。あなたの人生でしょ」と言って微笑んだ。

 10年という期間を経て、ひなたと文四郎は大人になった。文四郎は「楽しかったなあ、ここにいた頃」と映画村の日々を振り返り、「今思い返してみたら幸せだったと思う。若くて馬鹿で必死で、俺の青春そのものだよ」とつぶやく。「戻りたいて思ったりする?」とひなたに聞かれ、「そんなふうに思う時もある」と返す。あの頃の2人に戻れたらとひなたは思っているが、文四郎にとってすでに過去の話になっているようで、このままだと2人はまたすれ違ってしまうのではと不安になる。日本を離れる前に、ひなたは文四郎に思いを伝えることができるのか。ラジカセの再生ボタンと停止ボタンを行き来する仕草から、ひなたの迷いが手に取るように伝わってきた。

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