『カムカム』世良公則も“息子”健一役で再登場 朝ドラに違う役で再登場した俳優たち 

 『ふたりっ子』では、双子のヒロイン、麗子(菊池麻衣子)と香子(岩崎ひろみ)の子供の頃を演じた三倉茉奈・佳奈の人気が凄まじく、後に麗子の双子の娘、真実と玲実役で再登場を果たした。同様に、ヒロインの子供時代を演じたキャストが、ヒロインの娘や親戚として再登場するケースは多々ある。『あすか』では、あすか(竹内結子)の子供時代を演じた榎園実穂が、俊作(藤木直人)と結婚したあすかの娘・いつかも演じ、『芋たこなんきん』では、町子(藤山直美)の子供時代を演じた山崎奈々が、町子の姪・良美も演じた。『あさが来た』では、鈴木梨央があさ(波瑠)の子供時代と娘・千代(小芝風花)の子供時代の両方に扮し、『べっぴんさん』では、渡邉このみがすみれ(芳根京子)の子供時代と孫・藍を演じた。『なつぞら』では、粟野咲莉がなつ(広瀬すず)の子供時代と姪・千夏も演じているほか、『おちょやん』では、『妻、小学生になる。』(TBS系)での好演が注目されている毎田暖乃が、千代(杉咲花)の子供時代と姪・春子(後に千代の養女となる)も演じた。異色のケースとしては、『どんど晴れ』でヒロインの夏美(比嘉愛未)の子供時代を演じた橋口恵莉奈が“座敷童”の役も演じるというキャスティングもあった。

 こうして見ると、主に子役の名演技が注目され、一旦退場した後に、ドラマの終盤で再登場して視聴者を沸かせることが多い朝ドラ。『カムカムエヴリバディ』のように、世良公則や前野朋哉が、かつて演じた役の息子や孫として再登場し、安子に捨てられたと思い続けてきたるいが、「アメリカに行ってお母さんを捜したい」と願うようになるほど、ヒロインが前に踏み出す後押しをするという重要なキャラクターを演じるのは斬新であり、非常にエモいキャスティングだと言えるだろう。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本:藤本有紀
制作統括:堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽:金子隆博
主題歌:AI「アルデバラン」
プロデューサー:葛西勇也・橋本果奈
演出:安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか 
写真提供=NHK

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