『ユーチューバーに娘はやらん!』千紗と榎本が“1日限定婚約者”に 溢れ出た2人の本音

 『ユーチューバーに娘はやらん!』(テレビ東京系)第5話は、テレビ局員・榎本信(金子ノブアキ)回だった。母親に嘘をついてしまった榎本から、平千紗(佐々木希)は婚約者のフリをしてほしいと頼まれる。

 榎本からの申し出を渋々受け入れた千紗だったが、肝心の本人は仕事に呼び出され、初っ端から癖の強い着物姿の母・優子(鷲尾真知子)と2人きりで過ごすことに。勘の良い優子には早々に“本当に婚約者?”と疑われ、度々息子のことをどれくらい知っているのか試すようなクイズの出題攻撃に遭う。『クイズ$ミリオネア』(フジテレビ系)を彷彿させるこの出題を通して、また優子と一緒に榎本の仕事現場の見学に行ったことで、千紗も彼の新たな顔にどんどん触れていく。

 ただ、「あんな仕事人間と結婚しようとする人いるかな?」と問う優子の質問に対してすかさず答えた千紗の回答は、兼ねてから抱いていた榎本への嘘偽りのない想いだろう。

「素敵だと思います。こんなに仕事が好きな人って、私会ったことなくて。あんなに自分の好きなことできているのってすごいと思います」

 仕事ばっかりだった元夫や息子に対する愚痴をこぼしていた優子も、現場を回しながら生き生きする息子の姿をどこか誇らしげに、頼もしそうに眼差していた。さらに、素直になれない母と息子の間で千紗が潤滑油の役割を果たし、普段は聞き出せないような2人の本音が引き出されるナイスアシストぶりが発揮された。

 かりそめの姿ではあれ、そして結局最後まで優子のことを欺き切れなかったとはいえ、優子は「楽しかった、ありがとな」とお礼を言い、あれだけ結婚しろとうるさかった彼女から「好きにしろ、アンタの人生だもんね」という言葉が聞かれた。

 しかし、この1日限定婚約者を通して、榎本も千紗も何とも言えない居心地の良さを感じていたのも事実だ。

 「おかえりなさい」と迎えてくれた千紗の姿に一瞬顔を綻ばせ泣きそうになった榎本の姿には、何とも言えない実感がこもっていた。

「うわぁ〜これ幸せかもなぁと思ったんです。知らないタイプの幸せだぁって」

 生活感のないタワマンの一室で、日頃誰もいない真っ暗な家に帰宅し、高層階から見える夜景は確かに美しく、自分自身がこれまで仕事を頑張ってきたことの証に他ならないが、それだけでは満たされない何かがくすぐられたのだろう。

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