『カムカムエヴリバディ』“謎の振付師”の正体は算太? 壮大な伏線回収フェーズのひなた編

「どないしよう、間に合わへん!」

 1983年8月31日。高校3年生のひなた(川栄李奈)は宿題に追われていた。いつかの夏休みと同じように、一恵(三浦透子)と小夜子(新川優愛)に手伝ってもらい「大月」の2階にこもっていると、虚無蔵(松重豊)が訪ねてくる。映画村のアルバイト代(銭差し!)を渡しに来たのだった。ひなたは虚無蔵に向かって言う。

「好きになりました。映画村も、時代劇も。前よりも、もっともっと好きになりました」

 『カムカムエヴリバディ』(NHK総合)第79話。進むべき道を見つけたひなたは、条映映画村に就職。業務部に配属され、榊原(平埜生成)の下で働くことになった。ある日、業務部に来客があり、ひなたがお茶を持って入ると、そこにいたのは“モモケン”こと二代目桃山剣之介(尾上菊之助)だった。モモケンは映画村CM撮影のため、打ち合わせに訪れていた。

 モモケンを見てテンションが上がりまくるひなた。なんとモモケンは、ひなたのことを覚えていた。「大きくなりましたねえ」と声をかけ、桃太郎(野崎春)のその後も気にしてくれる。そして迎えたCM撮影当日。観衆が見守る中、鮮やかな太刀さばきを決めるモモケン。と思われたところに、ひょっこり現れた私服姿の老人。

「いけん! こねえなもん、一個もおもろうねえが」

 モモケンを「ダンゴちゃん」と呼ぶ老人は、「ここはわしに任しとけ」となにやら自信ありげな様子である。

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