深津絵里、ついに朝ドラに登場! 『カムカムエヴリバディ』にどんな風を吹かせる?

 NHK連続テレビ小説史上初めて3世代3人のヒロインが演じる『カムカムエヴリバディ』。今週から2代目ヒロイン・深津絵里が登場。娘が母を捨てるという衝撃的な展開から18歳の姿で登場した深津演じる雉真るいの設定をおさらいしてみたい。

 るいは、和菓子店「たちばな」の看板娘・橘安子と、雉真繊維の長男・雉真稔(松村北斗)の一人娘。2人とも跡取り問題で一度両親に結婚を反対されるも、雉真繊維社長である稔の父・雉真千吉(段田安則)が安子の人柄を気に入り、晴れて結婚。稔が出兵している間にるいが誕生。稔が書き残していった男の子でも女の子でも通用し、外国でも通用する名前として、ジャズを愛していた稔が、「On the Sunny Side of the Street」の歌詞のような人生を歩んでほしいと願いを込め、歌唱しているシンガーでトランペット演奏者でもあるルイ・アームスロトングのルイから命名。ただ戦時中で英語やアメリカのことは御法度の時代だっただけに、それは稔と安子だけが分かる秘密だ。

 

 第38話では、ロバート・ローズウッド(村雨辰剛)から一緒にアメリカに来てほしいと安子は求婚され抱き合うところを、家出をして安子を訪ねてきたるいが目撃し、るいは怒りの表情で帰宅。るいが家出したことを聞き急いで安子は岡山に雉真家に戻るも、「もう、来ていらん。二度と会いとうねえ」と額の傷を見せ「I hete you!」という衝撃の言葉を言い放ち、娘に捨てられた失意の安子はアメリカへ行くことを決心し、第1部が終了。そしてヒロインのバトンが深津に渡された。

 安子はるいのためだけを思って必死に生きてきた。るいも母の愛情は理解していたと思うが、ただそれだけに裏切られた思いがしたのだろうで自ら母親と決別し、根に持ちながら両親がいない中で雉真家で育つのは、千吉に何不自由なく大事に育てられたとしても居心地の悪さが想像できる。まず、そんな複雑な環境で育ったるいを第一印象でどう見せるのかが重要だ。

 深津はLEEのインタビューで「みんなに愛される、上手に笑えるヒロインではないところがとても新鮮です」と絶妙な言い回しでキャラクター像を表している。深津は、表向きはクールでも心の底では深い愛情を持っている役と、孤独を宿らせる静かな性格の役という2つのパターンを得意としている。特に代表作である『踊る大捜査線』シリーズの恩田すみれ役は、過去に犯人に襲われたトラウマがあるなど、複雑な心境を隠しながらも明るく前向きな強さと弱さを抱えたキャラクターの代表例だ。強さと弱さを併せ持つキャラクターということで、るい役への期待も高まる。

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