木村佳乃、『アバランチ』最終回目前に見せた名演 ラストは福士蒼汰が鍵を握る?

 最終回のポイントは、藤田がなぜ極東リサーチに入ったのか。「大山さんの掲げる目的を達成する」という考えで共闘しているが、藤田は山守や羽生に敵意はなく、今でもいいやつにどうしても見え、2人が消されないためにも大山に協力しているようにも思える。偽装テロ事件の前から大山をマークし、いずれ失脚させるタイミングを狙っていると考えるのが妥当だろう。ただ、生死を彷徨ったことで正義に対しての考えが変わったという見方もできるが、果たして。

 もう一つの鍵が、特別犯罪対策企画室へ左遷された巡査長の西城英輔(福士蒼汰)が、週刊誌記者の遠山(田島亮)と調べ上げた、刑事部長の父・西城尚也(飯田基祐)の不正を公表することで、大山に大ダメージを与えられることができるのかどうか。正直、西条はアバランチとして全く活躍をしておらず、このラストのために招集されたとも言える。ただ、遠山が記事にしようとしたら上層部に止められた経緯もあり、ここで羽生と山守が最後にどう動くのかが最大の見せ場だろう。

 しかし、こうした警察内部の秘密組織を描いた作品は、完全には潰せず、ほぼ曖昧な形で終わることが多く、特に渡部篤郎は、2013年の『クロコーチ』(TBS系)を代表に黒幕役を演じることが多いが、例え捕まったとしても完全敗北していない印象。なので、アバランチ全滅のバッドエンドの可能性も大いにあり、少なくとも大山を晒し上げることに成功しても、羽生が、これまでにアバランチに痛い目にあった人物、もしくは大山に情報を横流ししていただろうアバランチメンバーの誰かに裏切られ、致命傷を負うパターンがあっても不思議ではない。雪崩の犠牲になるのは大山かアバランチか、そして失意の山守が最後に1人責任を負い、玉砕覚悟で動きそうな気もする。その答えは最終回を待つしかない。

■放送情報
『アバランチ』
カンテレ・フジテレビ系にて、毎週月曜22:00~22:54放送
出演:綾野剛、福士蒼汰、千葉雄大、高橋メアリージュン、田中要次、利重剛、堀田茜、渡部篤郎(特別出演)、木村佳乃ほか
監督:藤井道人、三宅喜重(カンテレ)、山口健人
音楽:堤裕介
主題歌:UVERworld(ソニー・ミュージックレーベルズ)
プロデュース:安藤和久(カンテレ)、岡光寛子(カンテレ)、笠置高弘(トライストーン・ピクチャーズ)、濵弘大(トライストーン・ピクチャーズ)
制作:カンテレ、トライストーン・ピクチャーズ
(c)カンテレ
公式Twitter:@avalanche_ktv
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