前作よりも大人向け? “家族”がテーマの『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』

 リアルサウンド映画部の編集スタッフが週替りでお届けする「週末映画館でこれ観よう!」。毎週末にオススメ映画・特集上映をご紹介。今週は、“見た目はおっさん、中身もおっさん”の宮川が『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』をプッシュします。

『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』

 『シュレック』シリーズや『カンフー・パンダ』シリーズ、『ヒックとドラゴン』シリーズなど数々のヒット作を生み出してきたドリームワークス・アニメーション。日本では本国アメリカから約1年後の2018年に公開された『ボス・ベイビー』は、そんなドリームワークス・アニメーション史上最高となる、興行収入34億円超のヒットを記録した。“見た目は赤ちゃん、中身はおっさん”の不思議な赤ちゃんと、7歳のティムが巻き起こす大冒険が、多くの観客に受け入れられた。

 そんな『ボス・ベイビー』の待望の続編、『ボス・ベイビー ファミリー・ミッション』は、副題にもある通り“家族”が大きなテーマの一つになっている。

 前作は、7歳の少年ティムの前にある日突然、大人のように言葉を話すビジネスマンのようないでたちの赤ちゃんが現れ、両親から「あなたの弟よ」と紹介されるという、どういうことだが全くわからない状況から話が始まったが、続編の舞台はなんとそれから25年後。7歳だった少年ティムは30代になり、ボス・ベイビーは“見た目も中身もおっさん”になっているのである。すっかり大人になったボス・ベイビーは、ヘッジファンド会社の最高経営責任者に。一方、兄のティムは、小学2年生のタビサと生まれたばかりのティナという2人の娘、そして一家の大黒柱として働く妻のキャロルと共に、郊外の一軒家で専業主夫として幸せな暮らしを送っていて……。

 いや、ちょっと待て。ボス・ベイビーは、赤ちゃんとビジネスマンの要素を持ち合わせた、なんとも言えないかわいらしいビジュアルと憎たらしいとも言える語り口のギャップが人気の一因でもあったはずなのに、ビジュアルを大人にしてどうするんだ! そう思った方はご安心を。彼らはスーパーミルクという謎のアイテムによって“赤ちゃん返り”し、前作と同じビジュアルに戻るのである。飛んだ離れ業。さらに、上述したティムの生まれたばかりの次女ティナが、実はボス・レディという諜報員(スパイ)で、世界を危機から救うために、ティムとボス・ベイビーをサポートしていくという、前作に負けず劣らずな超展開で話が進んでいく。

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