「稔さん」と何度も心の中で呼び続ける安子。それはやがて実際の声となり、安子に悲しみの感情が降ってくる。また安子をからかう、いつもの意地悪なんじゃないか。そうであってほしい。そんな儚い願いも打ち砕かれるほどに、死の事実が安子を覆うのだった。

　第4週は多くの人物が亡くなった。逃げ込んだ防空壕で焼死した小しず（西田尚美）とひさ（鷲尾真知子）、最期に算太（濱田岳）と夢の中で会うことができた金太（甲本雅裕）、そして稔。算太の消息ははっきりとは分かっていないが、これで安子の実の家族は娘のるいのみになってしまった。

　第5週「1946-1948」で、安子は岡山を飛び出し大阪でるいと二人暮しを始める。るい編の舞台となるのが大阪だ。戦後の厳しい状況で、ラジオから流れてくるのが「英語会話」。ドラマタイトルでもある「カムカムエヴリバディ」のフレーズで知られ、後に「カムカム英語」と呼ばれることとなるラジオ放送だった。

■放送情報
NHK連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』
総合：午前8:00〜8:15、（再放送）12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K：7:30〜7:45、（再放送）11:00 〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演：上白石萌音、深津絵里、川栄李奈ほか
脚本：藤本有紀
制作統括：堀之内礼二郎、櫻井賢
音楽：金子隆博
主題歌：AI「アルデバラン」
プロデューサー：葛西勇也・橋本果奈
演出：安達もじり、橋爪紳一朗、松岡一史、深川貴志、松岡一史、二見大輔、泉並敬眞ほか　
写真提供＝NHK