『THE BATMAN-ザ・バットマン-』予告編の気になるポイント “父の罪”の言葉の意味とは

 そして実際に予告を観て、パティンソンの言っていたことがよくわかりました。この予告が秀逸なのは、冒頭のラテ・アートの「?」マークで、メインヴィランがリドラーということを明示したことです。というのも今度のリドラー、ジム・キャリーが『バットマン・フォーエヴァー』で演じたバージョンとはあまりに違うルックスで、リドラーっぽくないのです。僕も一番最初の予告を観た時、これが本当にリドラー? と疑問に思ったぐらいでしたから。

 というわけで今度の敵はリドラーなのです。どうやらリドラーによってゴッサムの街が狂っていくという展開のようですが、『ダークナイト』におけるジョーカー的なヴィランなのでしょうか? 取調室で声を荒げるバットマンのシーンは『ダークナイト』で似たようなシチュエーションがありましたよね。そして今度のバットマンというかブルース・ウェインは終始イライラしています。怒っている。「“恐怖”は使える」「バットシグナルは信号じゃない。警告だ」「俺は“復讐”(そのもの)なのだ」などの過激なセリフ。また相手を容赦なく叩きのめす暴れっぷり、セリーナもドン引きしています。コリン・ファレル演じるペンギンでさえ「落ち着けよ」と思わずたしなめてしまうぐらいヤバい奴ということがわかります。

 「犯罪から人々を守るヒーロー」ではなく「犯罪者を憎悪するサイコ」な感じ。この『ザ・バットマン』はブルースが本当にゴッサムの守護神になれるのかどうか? を描くのかもしれません。一方、バットスーツが弾丸を跳ね返す強度を持っていたりとか、スポーティなバットモービルのスピード感などワクワクするようなシーンも多く、ヒーローアクション映画としての見せ場もたっぷりありそうです。

 一つ気になるのは “父の罪”という言葉が出てくること。バットマンは両親が強盗に殺されるという悲劇がきっかけで生まれたヒーローです。父の死の原因が物語に大きく関わってくるのかもですね。クリストファー・ノーラン&クリスチャン・ベールはブルースがバットマンになるまでを描きました。

 ザック・スナイダー&ベン・アフレックはブルースがバットマンというヒーローになっている世界を描きました。今度のマット・リーヴス&ロバート・パティンソンはブルース/バットマンが真のヒーローになれるかを描くのかもしれません。

 なお、「DCファンドーム」日本語字幕付のアーカイブ映像が、ワーナー・ブラザース公式YouTubeチャンネルにて10月23日19時から11月7日まで期間限定配信される予定です。

■公開情報
『THE BATMAN-ザ・バットマン-』
2022年春劇場公開
監督:マット・リーヴス
脚本:マット・リーヴス、マットソン・トムリン
出演:ロバート・パティンソン、コリン・ファレル、ポール・ダノ、ゾーイ・クラヴィッツ、ジョン・タトゥーロ、アンディ・サーキス、ジェフリー・ライトほか
配給:ワーナー・ブラザース
(c)2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/thebatman-movie/
公式Twitter:https://twitter.com/dc_jp
公式Instagram:https://www.instagram.com/dcjapan

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