原一男監督による6時間超の叙事詩『水俣曼荼羅』11月27日公開 ポスター&場面写真も
原一男監督最新作『水俣曼荼羅』が11月27日に公開されることが決定。あわせてポスターと場面写真が公開された。
本作は、原監督が20年の歳月をかけて制作した水俣病についてのドキュメンタリー作。日本四大公害病の一つとして知られる水俣病の補償をめぐっては、いまだに根本的解決には程遠い状況が続いている。原監督はその現実に20年間、まなざしを注ぎ、さながら密教の曼荼羅のように、水俣で生きる人々の人生と物語を顕した壮大な叙事詩として作品を完成させた。
第1部「病像論を糾す」、第2部「時の堆積」、第3部「悶え神」、3部構成の6時間12分にわたる一作となる。
公開されたポスターと場面写真には、雄大な水俣湾の風景などが切り取られている。
原一男監督 コメント
完成作品は、6時間を超える超長尺になった。
が、作品の中に入れたかったが、追求不足ゆえに割愛せざるを得ないエピソードがたくさんある。
かろうじてシーンとして成立したものより、泣く泣く割愛したシーンの方が多いくらいなのだ。
だが私たちは撮れた映像でしか構成の立てようがない。
その撮れた映像だが、完成を待たずにあの世に旅立たれた人も、多い。
ともあれ、水俣病問題が意味するものは何か?
水俣病は、メチル水銀中毒である、と言われていますが、その水銀が、クジラやマグロの体内に取り込まれて今や地球全体を覆っています。
日本の小さな地方都市で発生した水俣病が、今や全世界の人間にとっての大きな問題になっています。
ことの大きさを強く強く訴えたいと願っています。
■公開情報
『水俣曼荼羅』
11月27日(土)より、渋谷シアター・イメージフォーラムほかにてロードショー
監督:原一男
エグゼクティブ・プロデューサー:浪越宏治
プロデューサー:小林佐智子、原一男、長岡野亜、島野千尋
編集・構成:秦岳志
整音:小川武
製作・配給:疾走プロダクション
配給協力:風狂映画舎
(c)疾走プロダクション
公式サイト:http://docudocu.jp/minamata