亀梨和也、表情を崩さず“目”で語る 『正義の天秤』は役者としてのターニングポイントに

 天才外科医だった鷹野(亀梨和也)には、ある冤罪事件、通称「安倍川事件」を追い、そのせいで真犯人に襲われ、意思疎通ができなくなるほどの重症負ってしまった恋人・久美子(大島優子)がいた。そんな彼女の想いを叶えるべく鷹野は一念発起し、弁護士となった。『正義の天秤』(NHK総合)の最終話では、ある事件をきっかけに、ついに久美子と鷹野が追っていた「安倍川事件」の真相が明らかとなる。

 鷹野は、少女監禁誘拐殺人事件の犯人・南野一翔(千葉雄大)の弁護を担当することに。南野はなぜか、鷹野が弁護することを強く望んでいた。どこか様子のおかしい南野を不審の思った鷹野は、調査していく中で、南野が父親の虐待から逃れるために改名していたことを知る。改名前の名前は「木村英之」。それは、以前、検事の長谷川(高橋克実)から「安倍川事件」の重要人物として知らされていた名前と同じだったのだ。時を同じくして、芽依(奈緒)は、久美子が療養する教会の部屋から、発見した久美子が記した「安倍川事件」の調査ノートを鷹野に見せ、南野を中心にしてこの2つの事件が繋がっていく。

 「安倍川事件」ははじめ、金銭トラブルを発端とした一家殺害事件と考えられていたが、実は、まだ13歳だった南野が、その一家の娘だった女の子にいたずらしようとして起こした事件だったのだ。その推理を南野本人にぶつける鷹野。ここでの亀梨、千葉、両人の演技が凄まじい。どちらも淡々としているが、そこには確実に不穏な空気が漂っていて、こちらがハラハラしてしまう。鷹野の隣にいる芽依が、そんなこちら側の気持ちが全て詰まった表情を見せているからなのか、あたかも自分も鷹野たちと同じ空間にいるような錯覚に陥ってしまった。

 鷹野は、南野から弁護を依頼された立場でありながら、少女監禁誘拐殺人事件で南野死刑にしようとする。南野が久美子を襲った犯人ということが分かり、我を見失い、復讐の鬼になってしまうのだ。そんな彼を救ったのはずっとそばにいた2人の女性、芽衣と久美子だった。

関連記事