『TOKYO MER』喜多見&高輪の回想シーンゼロ 仲里依紗に聞く、元夫婦の関係性

 救命救急チームの活躍を描いた医療ドラマ、TBS日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』が9月12日に最終回を迎える。これまで“死者ゼロ”だった「TOKYO MER」で前回、ついに死者が発生してしまった。最愛の妹・涼香(佐藤栞里)を亡くしてしまった喜多見(鈴木亮平)や「TOKYO MER」はどうなってしまうのか。

 本作で喜多見にとってもう一人の特別な存在となっているのが、仲里依紗演じる高輪千晶だ。元夫婦でありながら、お互いに背中を押し合い、患者の命を救ってきた喜多見と高輪。今回は高輪役の仲にインタビューを行い、医者を演じる上での役作りや、最終回の見どころなどを語ってもらった。(二瓶花)

「本来の私を1ミリも出さないように(笑)」

ーー高輪先生という役はどんなことを意識しながら演じていますか?

仲里依紗(以下、仲):「こういうお医者さんがいたらいいな」と想像しながらやっています。自分の中に特定のイメージはありませんが、優しい先生がいいなと思って。医療用語なども難しいですが、しっかり話すことを特に意識しています。本来の私を1ミリも出さないように(笑)。

ーー自分を封印しながらというのはやりづらさもありそうです。

仲:何十秒かだけなので大丈夫です。「よーい本番!」からカットがかかるまでなので、その瞬間だけは頑張ります(笑)。

ーー高輪先生はMERのメンバーではありませんが、比奈先生や喜多見先生と関わりがあり、近くから見ている存在でもあります。高輪先生はどのような存在だとご自身でとらえて演じていますか?

仲:時々、様子を見に現れるけど、“威圧感を感じさせないような上司”ですかね。しっかりとした医者であり、上司であるから、比奈先生もすごく慕ってくれているんだろうなって思います。高輪先生は、“お医者さん”ということがまず尊敬ですよね。自分よりも人のこと助けたり、喜多見先生をサポートしたり、支える力がちゃんとあるところに私自身も惹かれます。

高輪先生と喜多見先生はどんな夫婦だった?

ーー夫婦役は過去にいろいろ演じられてきていると思いますが、別れた元妻というのは珍しいですよね。

仲:私の想像ですが、高輪先生と喜多見先生は、別れてからより近くなった夫婦なんじゃないかなと感じています。別れた方が、よりお互いに大事なものに気づけたというか。

ーードラマ内では夫婦時代のことは描かれていませんが、仲さんは高輪先生と喜多見先生はどんな夫婦だったと思いますか?

仲:恋愛に関しても高輪先生は言いたいことをちゃんと伝えそうですけど、喜多見先生は不器用そうなのかなって。でも、そういうところを知っている人は高輪先生だけだから、恋愛関係であっても、言わなきゃいけないところは高輪先生がパキっと決めるんじゃないかなと思いました。個人的に、喜多見先生と高輪先生が、「なーんて先輩ぶってみました」と同じような言葉を比奈先生にかけるところが好きでした。匂わせというか、やっぱり元夫婦なんだなと感じた瞬間でしたし、視聴者としてオンエアを観た感覚としても、とても好きでした。

ーーそんな喜多見先生演じる鈴木亮平さんの現場での印象は?

仲:現場でも本当に喜多見先生です。喜多見先生の役が鈴木(亮平)さんに当て書きされているというのをお聞きしたというのもありますが、セリフ一つ一つ、医療用語もきちんと意味を調べて、全て理解した上で話しているので、今の期間は本物のお医者さんですね。だから本当に病気を治せるんじゃないかなって勝手に思っています。

ーー手術シーンの撮影も大変そうです。

仲:手術シーンは本当に大変でした。鈴木さんにYouTubeで生々しい手術シーンが見られるということを教えていただいたんです。YouTubeで手術の内容を検索すると、海外のお医者さんがあげた動画が出てくるので、それを一緒に見て教えてもらったり。手元を細かく見せられないところはありますが、監修の先生からも細かく教えてもらいながらやっているので、とても勉強になりました。

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