『おかえりモネ』菅波が耕治から“彼氏”認定! “モネ”間違いの衝撃の事実も

 百音(清原果耶)と菅波(坂口健太郎)の出会いから見守ってきたサヤカ(夏木マリ)や川久保(でんでん)といった登米の森林組合の面々や、2人の今を見つめ、時には背中を押している明日美(恒松祐里)や菜津(マイコ)にしてみれば、彼らの関係性は愛おしいものである。全員が遠くから「うん、うん」とニヤニヤ顔で頷く。画面を通して同じ顔になっている我々視聴者も同様。「おそば屋さんぐらい普通に行け」「何!? やだ楽しそう!」といった的確なツッコミをしてくれる明日美は我々の心の代弁者とも言えよう。

 だが、それは家族の側からすると表情は180度逆になる。汐見湯でいきなり菅波にガンを飛ばしていた耕治(内野聖陽)と龍己(藤竜也)からすれば、「俺の可愛い娘/孫になんてことしやがる!」という気持ちだろう。実際はまだそば屋にしか行ってないのだが。

 『おかえりモネ』(NHK総合)第70話では、気仙沼に戻る耕治が最後に再び汐見湯にやって来る。「病院この裏なんだろ? 10分でいいから来てもらえよ」「挨拶しておきたい」「彼氏に顔出せって言え!」と大騒ぎだ。病院の仮眠室で寝ていた菅波を叩き起こし、汐見湯に呼びつけた耕治。変わらず菅波を厳しい目で睨みつける耕治をその間で取り持つ百音に、遠くから明日美と菜津が固唾を飲んで見守っている。何を言い出すかと思いきや、耕治は菅波に「百音をよろしく頼みます!」と深々と頭を下げるのだった。

 「お父さん」という言葉に過敏に反応していた、あの耕治がだ。かつては娘が心配で登米の森林組合に顔を出し、百音が出演する(コサメちゃんと傘イルカくんとしてだが)『あさキラッ』をリアルタイムと録画で何度も観るほどに溺愛している、あの耕治がである。まだ認めたくないという思いがその態度から溢れている耕治に対して、菅波は「永浦さんにもし何かあれば僕にできることはするつもりです」と素直な思いを伝える。

 後に亜哉子(鈴木京香)へと伝えているように、この言葉が「まあまあ良さそうな男」として耕治の胸に響いたのだろう。東京と気仙沼でそばにいてやることができない親からしてみれば、最も頼りになる約束の言葉かもしれない。しかし、菅波が「百音」の名前をずっと「モネ」だと勘違いしていたのにも驚きだし、それを耕治が聞いている目の前で打ち明けてしまう空気が読めない性格は相変わらずである。

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