『恐るべき子供たち』4Kレストア版の予告編公開 前売鑑賞券の特典はポストカードに

 フランス公開70周年を記念して修復された『恐るべき子供たち』4Kレストア版の公開日が10月2日に決定し、あわせて予告編が公開された。

 本作は、1920年〜1950年代、パリで時代の寵児となったジャン・コクトーの原作をジャン=ピエール・メルヴィルが映画化したもの。メルヴィル監督は、スタジオ式の撮影スタイルとは距離を置き、俳優たちの演技はもちろん、街頭、自宅、公共の施設など、即興性を重んじた撮影方法を敢行。以後の映画界に大きな革新をもたらし、後には『サムライ』や『仁義』などに続くフイルム・ノワールのスタイルを確立していった。

 日本語字幕は今回の公開を機に一新。『燃ゆる女の肖像』の横井和子が翻訳を担当し、小説版『恐るべき子供たち』の翻訳者でもあるフランス文学者・映画評論家の中条省平が監修を担った。最新の4K映像は、コクトーとメルヴィルがこだわった美術や撮影のディテールが、深みのあるモノクロームの映像の中で表現される。

『恐るべき子供たち』4Kレストア版 予告編

 公開された予告編では、「愛し合い、傷つけ合う 美しき姉弟の危険な戯れ」を象徴するシーンが。また、監督のメルヴィルが原作のトリュフォーの反対を押し切って、一人二役で抜擢したルネ・コジマが、弟・ポールが密かに想いを寄せていた少年・ダルジュロス役と、ダルジュロスにそっくりな少女・アガット役を演じ分けた様子も垣間見ることができる。

 また、前売鑑賞券の特典Aのポスタービジュアル版および特典Bのコクトーによるデッサン
を使用したポストカードのデザインも公開された。

■公開情報
『恐るべき子供たち 4Kレストア版』
10月2日(土)より、シアター・イメージフォーラムほかにて全国公開
監督・脚本:ジャン=ピエール・メルヴィル
脚本:ジャン・コクトー、ジャン=ピエール・メルヴィル
出演:ニコール・ステファーヌ、エドゥアール・デルミット
撮影:アンリ・ドカエ
衣装デザイン:クリスチャン・ディオール
配給:リアリーライクフィルムズ、Cinemago
共同提供:Cinemaangel
1950年/105分/フランス/モノクロ/スタンダード4Kデジタルリマスター版/DCP・Blu-ray/日本語字幕:横井和子/監修:中条省平
(c)1950 Carole Weinkeller (all rights reserved) Restauration in 4K in 2020 / ReallyLikeFilms

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