『クロニクル』続編の企画が進行中 前作から10年後を舞台に“女性の視点”で描かれる

 2012年に公開されたジョシュ・トランク監督作『クロニクル』の続編が20世紀スタジオで企画進行中であることが、プロデューサーのジョン・デイヴィスから明かされた。

 『クロニクル』は、ファウンド・フッテージの形式で描かれるSF青春スリラー。テレキネシスに目覚めた高校生3人組が、その超能力に翻弄されていく。ブレイク前のデイン・デハーン、マイケル・B・ジョーダン、そして『オンリー・ザ・ブレイブ』などで知られるアレックス・ラッセルが出演している。20世紀フォックス作品の中では、2012年最もヒット、愛された作品であり、製作費1200万ドルに対して10倍の興収の約1億2664万ドルを記録した。以前から続編の噂はあったものの、長い間動きもないため頓挫したかと思われたが、1作目をプロデュースした、ディズニー最新作『ジャングル・クルーズ』のプロデューサーでもあるジョン・デイヴィスは、『クロニクル』について「私の手がけた作品の中で最も経済的に成功した作品の一つです」とForbes誌に話しながら、続編についての企画も明かした。

「現在我々は20世紀スタジオにて続編の製作に取り組んでいますが、素晴らしいものになる予感がしますよ。前作とは異なった方法で物語を描く機会になる。そう、今度は女性の視点で描くつもりです」

 さらに、デイヴィスは続編が前作の10年後の設定になると話す。

「シアトルでの出来事から10年後が舞台で、フェイクニュースと本当のニュース、そして隠蔽などをテーマとして多く扱うことになるでしょう。さらに興味深いのは、破滅的な力を手にするのが次世代であること。力を得た、大学を卒業したばかりの若き女性たちの物語となる。これを、私はとても新しくて興味深いストーリーだと捉えています」

 現時点で監督や脚本家は発表されていないが、前作を手がけたトランク監督は製作に携わらないだろう。彼は2020年に海外メディア「ポリゴン」にて、「私は絶対に『クロニクル』の続編が作られるのを見たくない。私にとっての悪夢だ。まず、私は参加しない。そして、もし代わりに誰かやるなら、それはクソみたいな駄作になるだろう」と語っている(参照:The post-disaster artist|POLYGON)。

 加えて、脚本家の続投も厳しそうだ。前作を手がけたマックス・ランディスは2017年に複数の性的暴行を告発されており、現在ハリウッドで干されている模様。新たな製作陣の発表を待つしかない。

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