杉山すぴ豊のアメコミWeekly速報
MCU版『ブレイド』監督が決定? マーベル映画成功のきっかけになった作品の歴史とは
こんにちは、杉山すぴ豊です。ここ最近のマーベル、DCのアメコミヒーロー映画まわりのニュースや気になった噂をセレクト、解説付きでお届けします!
大興奮で終了したディズニープラス×マーベル・シネマティック・ユニバースのドラマ『ロキ』ですが、第4話に非常に気になるセリフがありました。劇中登場する組織TVAのエージェントであるメビウスが、今までTVAが捕まえた者たちを振り返るところで「ヴァンパイアたちも扱った」みたいなことを言うわけです。つまりMCUの世界にはヴァンパイアたち=吸血鬼たちが存在するということです。MCUにヴァンパイアとくれば、これはマハーシャラ・アリ主演で製作準備が進められている『ブレイド』への伏線だと思います。
『ブレイド』は1998年(日本公開は1999年)にウェズリー・スナイプス主演で映画化され、2004年までに3作作られました。吸血鬼の血を引く黒人のヴァンパイアハンターとして戦うホラーアクションです。まだこの時はMCUは始まっていないし、マーベルもディズニー傘下ではなく、ホラーの得意なニュー・ライン・シネマが映画化しスマッシュヒットとなりました。実は1998年の『ブレイド』の成功と2000年の映画『X-メン』(1作目のみ“メン”表記)の大ヒットがハリウッドがマーベルに注目するきっかけになったとされています。X-MENはマーベルコミックで人気タイトルでしたからヒットするのはわかるのですが、比較的マイナーなキャラだったブレイドも映画が成功した。ハリウッドにとってマーベルはメジャー、マイナーに関わらずいいコンテンツを持っていると。
『ブレイド』『X-メン』の成功を経て、2002年の『スパイダーマン』のメガヒットへとつながり、マーベルがハリウッドを席巻していくきっかけとなります。後にマーベル・スタジオがブレイドの映画化権を取り戻し、MCU版のブレイドを企画。それがマハーシャラ・アリ主演の『ブレイド』です。2019年のサンディエゴコミコンで電撃的に発表され、大きな話題となりました。