『ボクの殺意が恋をした』中川大志の“ポンコツぶり”が愛おしい デスレースは恋の三角関係?

「お前が殺す前に、俺が殺す」
「面白い。どちらが先に彼女を殺せるかな?」

 『ボクの殺意が恋をした』(日本テレビ系)第2話では、鳴宮美月(新木優子)をめぐる男虎柊(中川大志)と八乙女流星(鈴木伸之)の“デスレース”が開幕した。

 第1話、“デス・プリンス”流星が仕掛けたさまざまな罠により、誰かに命を狙われていることに気が付いた美月。殺すつもりが彼女を助けてしまった柊は、「あなたが私を守って」とボディーガードを依頼されてしまう。油断させて殺すためのチャンスだと思い、美月の頼みを引き受けるが、間の悪さが災いして思うようにいかない。

 サスペンスドラマで、視聴者から「おいおい」とツッコミを入れられる主人公は今までもいたが、ここまで“ポンコツ”を全面に押し出したキャラクターはいただろうか。中川大志の愛くるしさも相乗効果をもたらし、どこか癒されてしまう。

 第2話では、スリリング・ラブコメディの“ラブ”の部分が強調された。柊が美月をギュッと抱きしめ、「俺から目を離さないで」と囁くシーンはまさに王道ラブコメの一幕のよう。だが、実は毒を入れた注射針から目を逸らさせるためだった……というのがこのドラマならではの面白さだ。

 そして、柊と流星のデスレースも、美月を奪い合う三角関係のように見えてくる。新作漫画のリサーチのため、美月とともに花火大会に向かう柊。「これって殺すチャンス?」とウキウキしながら車に乗り込むが、大渋滞が引き起こされ、ちっとも動かない。そこでバイクに乗って登場したのが、流星だった。どうしても花火を見たかった美月は、「よかったら会場まで送りましょうか?」と言う流星の言葉に釣られ、バイクの後ろに乗って行ってしまう。

 息を切らして美月の元に駆けつけた柊の第一声は、「大丈夫!? あいつに何かされてない?」。まさに、三角関係の一コマのようにも見えてくるが、あくまで柊が気にしているのは、流星に先に殺されたくないということ。

「心配したんだぞ! 花火ぐらいでなびくなよ! もう勝手に俺から離れるな! ずっと俺のそばにいろ! 俺以外の男と喋るな!」

 自分のために必死で駆けつけた相手に、こんな言葉をかけられたら、誰しも「自分のこと好きなのかな……?」という思いがよぎることだろう。美月も、初めて見せるような可愛らしい照れ顔を浮かべていた。そんな彼女を見て、「(やばい……これって勘違いされてるよな)」と焦る柊。

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