『クワイエット・プレイス』続編は前作と何が変わった? E・ブラントとM・シモンズに聞く

 2018年に全米公開され、全米累計興収1億8800万ドル以上を稼ぎ出し、2018年度No.1(BoxOfficeMojo調べ)ヒットホラーとなった映画『クワイエット・プレイス』の続編、『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』が6月18日より公開となった。“何か”が出現した「始まりの日」の様子も初めて明らかとなる最新作で描かれる家族たちの物語は、シチュエーションホラーを超えたサバイバルホラーへと突き進む。

 前作のキャスト陣が再集結し、監督も前作同様ジョン・クラシンスキーが続投、そして新キャストとしてキリアン・マーフィーとジャイモン・フンスーも加わった本作。前作からの変化や今作の秘話について、エヴリン役のエミリー・ブラントとリーガン役のミリセント・シモンズに語ってもらった。

エミリー・ブラント(エヴリン役)インタビュー

ーー2018年に公開された前作『クワイエット・プレイス』は全米累計興収1億8800万ドル以上を稼ぎ出し、2018年度のNo.1ヒットホラーとなりました。

エミリー・ブラント:前作がとても人々に愛されたから、確かに多少のプレッシャーはありました。当初は、続編を制作するつもりもなくて、乗り気じゃなかった。でも、ジョン(・クラシンスキー)が、続編のオープニングのアイデアを私に持ち込んできたときに、それが間違いなく素晴らしいアイデアに思えました。それを断るのはバカだと思ったくらい。それからは、2人とも緊張する状況を放棄して、続編の制作を進め、ジョンには「単に今作はPART 2。これは、ページをめくるだけ。あなたが多くの時間と愛情を注ぎ込んだアボット家族を新たに見てみようということ」と言い聞かせました。

ーージョン・クラシンスキーとは今作が夫婦として2度目のタッグとなりましたが、手がけるうえで、利点、あるいは欠点はありましたか?

ブラント:欠点はジョンとトレイラーをシェアしなければいかなかったこと(笑)。結婚したら、予算削減ということだと思いました(笑)。仕事をしているとき、人は普段より少し違うと思います。いったん家庭を離れると、仕事中は違ったモードで働いているはず。その違ったモードでいることをパートナーとして許すだけ。家にいるときや料理しているときとは、パートナーが違うと確信しているように、仕事をしているときのパートナーは少し違う人であるという事実を、本当に許すリズムを見つける必要がある。私たちはクリエイティブ面でつながっていたので、一緒に作業するのは簡単でした。ジョンは大作の責任を負っていただけれど、私はおそらく、女優として集中していました。

ーージョン・クラシンスキーは、あなたことを「セットでのリーダーだった」と語っていたようです。

ブラント:どうでしょう(笑)。彼の方がリーダーだったと思います。ハリケーンのようにセットにやってきた彼は、今作のエネルギーだった。でも家にいるときは、私たちの子供たちと指折りをして遊んでいる。ジョンの芸術と工芸の才能には驚かされます。セットでの彼を引き込まれるように見ているときがありますね。

ーー前作で夫と息子を失ったエヴリンですが、続編では共に生き延びた2人の子供、そして新たな命と行動を共にします。前作と本作におけるイヴリンの立ち位置や変化をどう捉えていますか?

ブラント:エヴリンというキャラクター的にも、そして題材的にも、最もパーソナルな映画だと思う。あるシーンは、息子やパートナーを失ったことで、他の映画よりも悲惨でした。今回の続編においては、何かを失った立場の彼女にはリスクが高く、本当に身体的なものでした。

ーー今作でエヴリンは、残った家族全員を一人で守らなければいけなくなります。準備段階において、前作とは違った準備をしたんでしょうか?

ブラント:下準備は前作とそれほど変わりませんでした。キャスト誰もが、お互い苦もなく、下準備の足並みを揃えて参加してくれたんです。なぜなら、前作でキャストはみんな家族みたいになったから。前作でお互いのことをよく知ることができたんです。キャストはどのようなトーンなのか、どういう観点で今作を観ればいいのかを、みんな理解していた。だから、前作と準備の仕方は似ていたんです。

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