『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』で注目 ワイアット・ラッセルの俳優像に迫る
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマシリーズ第2弾として配信されている『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』。2019年に公開され、これまでのMCUの集大成となった『アベンジャーズ/エンドゲーム』後の世界を舞台に、スティーブ・ロジャースからキャプテン・アメリカの盾を託されたファルコンことサム・ウィルソンと、暗殺者ウィンター・ソルジャーとしての記憶に苦しむバッキー・バーンズが、これからの世界を守るアベンジャーズとして、試練を乗り越えていく物語だ。
痛快なアクションとともに重いテーマが語られる本作で、もっとも注目を集めるキャラクターは、“2代目キャプテン・アメリカ”であるジョン・ウォーカーと言って間違いないだろう。そして彼を演じるワイアット・ラッセルもまた、世界中から注目を浴びている。ここでは彼の俳優としてのキャリアを振り返り、その俳優像に迫っていこう。
父カート・ラッセル主演作に出演した子役時代からホッケー選手に
ワイアット・ラッセルは、ハリウッド俳優カート・ラッセルとゴールディ・ホーンの間に1986年に誕生した。1996年、彼は父が主演を務めたSFアクション映画『エスケープ・フロム・L.A.』に、クレジットはされないながらも孤児の少年役で出演を果たす。1998年の『ソルジャー』では、父カートが演じる主人公の少年時代を演じた。
彼はそのまま俳優の道には進まず、プロのアイスホッケー選手として活躍することになる。ラッセルはアメリカはもちろん、カナダやオランダのチームでゴールテンダー(アイスホッケーにおけるゴールキーパー)として活躍した。しかし残念ながら、アスリートとしてのキャリアは怪我によって短い期間で絶たれてしまう。そして彼は、両親と同じ俳優になることを選んだのだった。
コメディ作品をメインに あの映画にも出ていた!
再び俳優の道を進みはじめたラッセルは、短編映画やテレビシリーズへのゲスト出演を数回経験したあと、ダニエル・クレイグ主演のSFアクション大作『カウボーイ&エイリアン』(2011年)に出演。その後、主にコメディ作品を中心に出演するようになる。ジャド・アパトー監督作『40歳からの家族ケーカク』(2012年)では、パーティでメーガン・フォックスが絡んだホッケー選手の一人という小さな役だったが、『22ジャンプストリート』(2014年)では大学に潜入したチャニング・テイタム演じるジェンコの所属するアメフト部のメンバーとして、作品の中でも主人公と大きな関わりのある役柄として出演。
基本的に自身のスポーツキャリアを活かしたチルで笑顔の多いキャラクターを演じることが多く、『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に』(2016年)では野球チームの投手であり、ピンク・フロイドに倒錯したマリファナ愛好家としてサイケなTシャツを着て登場。そしてアナ・ケンドリック主演のラブコメ映画『ウェディング・テーブル』(2017年)では、主人公の元恋人役として出演するなど、徐々に作品の中でスポットライトのあたるキャラクターを演じるようになった。